講演情報
[P-098-B]服薬情報提供書を活用したケアマネジャー連携により在宅移行支援を行い薬剤管理の課題解決に至った2症例
○増林 北斗1, 蛯原 快2, 長谷川 凌平3, 桑山 弥那4, 庄村 元希5 (1.(株)なの花中部 なの花薬局美川店, 2.大桑店, 3.おかわち店, 4.金剛坂店, 5.事業部教育セクション)
【目的】在宅療養患者支援では医療と介護の連携が不可欠で、薬剤師とケアマネジャー(CM)の情報共有強化が重要である。しかしCMへの報告は在宅訪問後の事後報告が一般的で、在宅介入前の薬剤管理の課題や対応内容が十分に共有されていない現状がある。本報告では、医師への服薬情報提供書(TR)と同様に、CMにも随時TRを活用して薬剤管理の経過や課題を積極的に情報提供した症例を通じて、その臨床的効果と多職種連携の新たな意義を検証する。
【症例1】80代女性、複数科受診によるポリファーマシー。CM変更を契機に自宅へ訪問し、残薬回収・管理を実施。残薬数や服薬状況、薬剤管理上の課題や対応内容を医師・CMへTRで随時共有した結果、CMも薬剤管理の実態を具体的に把握でき、週1回の訪問管理体制構築と服薬カレンダー導入で服薬ミスが解消された。
【症例2】80代女性、一包化調剤や残薬調整の過程でCMから飲み忘れ情報を得て自宅へ訪問。残薬回収後服薬カレンダーで管理し、経過や薬剤管理上の課題をTRで医師・CMへ随時共有した結果、週1回の訪問管理体制構築かつ服用回数を1回に減らしたことでアドヒアランス向上へ繋がった。
【考察】本症例では、薬剤師がCMへTRで積極的に情報提供することで、服薬ミスの解消やアドヒアランス向上が認められた。CMは介護や生活支援の専門職として日常的に患者と接しているが、薬剤管理の課題や現場での工夫は従来の事後報告のみでは十分に共有されない場合がある。今回、医師へのTRと同様の内容をCMにも随時共有したことで、薬剤師が直面する薬剤管理上の課題や対応策をCMが適宜把握でき、共同して解決に向かえたと考える。CMへの在宅訪問後の事後報告以外でのTRの共有はまだ一般的ではないが、薬剤師の専門性を活かした多職種連携の質向上に資する新たな手法として、今後の在宅療養支援の発展に大きな可能性を示すと考えられる。
【症例1】80代女性、複数科受診によるポリファーマシー。CM変更を契機に自宅へ訪問し、残薬回収・管理を実施。残薬数や服薬状況、薬剤管理上の課題や対応内容を医師・CMへTRで随時共有した結果、CMも薬剤管理の実態を具体的に把握でき、週1回の訪問管理体制構築と服薬カレンダー導入で服薬ミスが解消された。
【症例2】80代女性、一包化調剤や残薬調整の過程でCMから飲み忘れ情報を得て自宅へ訪問。残薬回収後服薬カレンダーで管理し、経過や薬剤管理上の課題をTRで医師・CMへ随時共有した結果、週1回の訪問管理体制構築かつ服用回数を1回に減らしたことでアドヒアランス向上へ繋がった。
【考察】本症例では、薬剤師がCMへTRで積極的に情報提供することで、服薬ミスの解消やアドヒアランス向上が認められた。CMは介護や生活支援の専門職として日常的に患者と接しているが、薬剤管理の課題や現場での工夫は従来の事後報告のみでは十分に共有されない場合がある。今回、医師へのTRと同様の内容をCMにも随時共有したことで、薬剤師が直面する薬剤管理上の課題や対応策をCMが適宜把握でき、共同して解決に向かえたと考える。CMへの在宅訪問後の事後報告以外でのTRの共有はまだ一般的ではないが、薬剤師の専門性を活かした多職種連携の質向上に資する新たな手法として、今後の在宅療養支援の発展に大きな可能性を示すと考えられる。
