講演情報
[P-099-C]薬局と訪問看護ステーションの多職種連携により自宅での生活が維持できた症例
○戸田 ちさと, 壬生 美咲, 鈴木 すみれ, 水野 芳宏 ((株)なの花東北 事業部)
【目的】日本では地域包括ケアシステムの構築が推進され、2019年内閣府の高齢社会白書によると約51%の人が在宅療養を希望している。なの花東北では、なの花訪問看護ステーションの訪問看護師、薬局薬剤師、管理栄養士でチームを組み、なの花グループの強みを活かした連携で在宅療養を支援している。今回、患者家族が自宅での療養を強く希望し、その実現に向けて多職種で連携した結果、自宅での生活を維持できた症例を報告する。
【症例提示】90代男性、息子と同居。X年5月在宅療養を開始。X+1年4月三職種による介入を開始。X+1年7月胆道閉塞を発症。Alb3.3g/dL、ALP183U/L、γ-GT342U/L、T-Bil3.5mg/dL、黄疸、経口摂取量低下後、1週間の絶食と状態が悪化した。薬剤師は苦味薬の飲み方を複数提案し、嚥下能力に合わせてフォローした。管理栄養士は食事再開に向けて食品を選定し、再開後は定期的な栄養評価をした。訪問看護師は全身のケアを行い、服薬・経口摂取状況も確認した。三職種は報告書やSMSを利用し、患者家族からの要望や疑問を逐次共有し、課題解決に向けて働きかけた。また、自身の専門分野に限らず、看護や薬、食事の話題を提供し、患者家族の悩みを聞き取りながら共有・連携する体制を整えた。
密な情報共有や連携の結果、患者家族から薬や食事の相談回数が増えた。胆道閉塞発症1ヶ月後、黄疸が緩解し、半年後Alb3.5g/dL、ALP66U/L、γ-GT21U/L、T-Bil0.7mg/dLと改善、経口摂取量も増加した。
【考察及び結論】本症例では三職種の連携により、詳細な身体や生活の状況、患者家族の要望をタイムリーに把握できたため、課題解決に向けて各職種の専門性を活かした支援が可能となり、自宅での生活維持に繋げられたと考えられる。また、患者家族が相談しやすい環境を整えたことで介護における心理的負担の軽減にもなったと考える。今後も多職種で連携しながら住み慣れた自宅での生活維持に寄与していきたい。
【症例提示】90代男性、息子と同居。X年5月在宅療養を開始。X+1年4月三職種による介入を開始。X+1年7月胆道閉塞を発症。Alb3.3g/dL、ALP183U/L、γ-GT342U/L、T-Bil3.5mg/dL、黄疸、経口摂取量低下後、1週間の絶食と状態が悪化した。薬剤師は苦味薬の飲み方を複数提案し、嚥下能力に合わせてフォローした。管理栄養士は食事再開に向けて食品を選定し、再開後は定期的な栄養評価をした。訪問看護師は全身のケアを行い、服薬・経口摂取状況も確認した。三職種は報告書やSMSを利用し、患者家族からの要望や疑問を逐次共有し、課題解決に向けて働きかけた。また、自身の専門分野に限らず、看護や薬、食事の話題を提供し、患者家族の悩みを聞き取りながら共有・連携する体制を整えた。
密な情報共有や連携の結果、患者家族から薬や食事の相談回数が増えた。胆道閉塞発症1ヶ月後、黄疸が緩解し、半年後Alb3.5g/dL、ALP66U/L、γ-GT21U/L、T-Bil0.7mg/dLと改善、経口摂取量も増加した。
【考察及び結論】本症例では三職種の連携により、詳細な身体や生活の状況、患者家族の要望をタイムリーに把握できたため、課題解決に向けて各職種の専門性を活かした支援が可能となり、自宅での生活維持に繋げられたと考えられる。また、患者家族が相談しやすい環境を整えたことで介護における心理的負担の軽減にもなったと考える。今後も多職種で連携しながら住み慣れた自宅での生活維持に寄与していきたい。
