講演情報
[P-137-B]保険薬局による地域包括支援センターにおける在宅訪問栄養食事指導の実態調査
○黒川 くるみ1, 菅原 淳1, 宮田 可奈子2, 竹島 歩佳3, 吉田 京華4, 稲邊 恵未5 (1.(株)なの花北海道 道南エリア事業部, 2.なの花薬局 苫小牧三光店, 3.苫小牧北栄店, 4.母恋店, 5.静内緑町店)
【目的】在宅医療の現場では多様化する病態を背景とした個別性の高い専門的な栄養食事相談の返答に窮しており、管理栄養士の専門性を生かした活動の必要性があることがわかっている。本研究では、薬局管理栄養士における在宅療養者の栄養状態の維持・向上のために解決すべき課題や連携などについて明らかにすることを目的とした。
【方法】苫小牧市内の地域包括支援センターを対象とし、2025年3月~4月の調査期間で質問紙調査を実施した。調査内容は食事・栄養相談の有無、相談事例とその対応、保険薬局における在宅訪問栄養食事指導(以下訪問栄養指導)の認知度並びに利用に関する意向とした。
【結果】回答は7施設46人中24件、有効回収率は52%。「在宅療養者から食事・栄養について相談されたことがある」62.5%、そのうち「いつも即答できる」20%であった。訪問栄養指導を「利用したことがある」は4.2%であり、訪問栄養指導を利用したいかの質問に対し83.3%が「はい」と回答、これは保険薬局に対しての質問と同様の結果であった。利用したい理由として、「薬局は定期的に行くため連携がとりやすい」「薬剤師と連携し支援してくれるイメージがある。」といった意見があった。サービスを利用するための障壁の質問においては「料金について」35.4%、「依頼方法が不明」20.8%の回答数が多かった。
【考察】地域包括支援センター職員の過半数が、在宅療養者から食事・栄養に関する相談を受けており、解決策として専門的な栄養知識が求められている。しかし、訪問栄養指導のニーズと保険薬局の利用実態との間に大きな乖離が存在している結果であった。薬局管理栄養士による訪問栄養指導のサービス内容並びに依頼方法の周知が求められている。保険薬局による訪問栄養指導の保険算定が可能になることは、利用者の料金負担の軽減につながると考える。管理栄養士が日常的に参画できるシステムの構築・普及が望まれる。
【方法】苫小牧市内の地域包括支援センターを対象とし、2025年3月~4月の調査期間で質問紙調査を実施した。調査内容は食事・栄養相談の有無、相談事例とその対応、保険薬局における在宅訪問栄養食事指導(以下訪問栄養指導)の認知度並びに利用に関する意向とした。
【結果】回答は7施設46人中24件、有効回収率は52%。「在宅療養者から食事・栄養について相談されたことがある」62.5%、そのうち「いつも即答できる」20%であった。訪問栄養指導を「利用したことがある」は4.2%であり、訪問栄養指導を利用したいかの質問に対し83.3%が「はい」と回答、これは保険薬局に対しての質問と同様の結果であった。利用したい理由として、「薬局は定期的に行くため連携がとりやすい」「薬剤師と連携し支援してくれるイメージがある。」といった意見があった。サービスを利用するための障壁の質問においては「料金について」35.4%、「依頼方法が不明」20.8%の回答数が多かった。
【考察】地域包括支援センター職員の過半数が、在宅療養者から食事・栄養に関する相談を受けており、解決策として専門的な栄養知識が求められている。しかし、訪問栄養指導のニーズと保険薬局の利用実態との間に大きな乖離が存在している結果であった。薬局管理栄養士による訪問栄養指導のサービス内容並びに依頼方法の周知が求められている。保険薬局による訪問栄養指導の保険算定が可能になることは、利用者の料金負担の軽減につながると考える。管理栄養士が日常的に参画できるシステムの構築・普及が望まれる。
