講演情報
[P-154-A]薬局薬剤師の思考特性と学会発表プロセスに対する自信・支援ニーズとの関連分析
○松本 晃典1, 伊藤 将2, 月岡 良太2, 長谷川 佳孝2, 大石 美也2 (1.アイングループ (株)アインファーマシーズ アイン薬局 大通中央店, 2.アイングループ (株)アインホールディングス)
【目的】薬局薬剤師には、健康維持から介護まで幅広い対人業務が求められる。その中で生じる多様な臨床疑問に対応するためは、これを解決する研究能力が不可欠であり、保険薬局における支援体制の整備が急務である。そこで本研究では、効果的な支援体制構築を目指し、学会発表を例に、スタッフの自信や支援ニーズ、およびこれらと思考特性との関連性を調査した。
【方法】2025年5月13日から23日に、当グループが東北地方で運営する保険薬局に所属する薬剤師を対象とした匿名アンケートを実施した。主な項目は、学会発表プロセスの12工程に対する自信と支援ニーズ、および4つの思考特性への該当程度[論理思考:データや事実に基づく分析、慎重考察:情報の吟味、創造改善:改善と革新への志向、広角視野:多角的視点と多様性の受容]とした(7段階評価)。自信と支援ニーズの点数の偏差値を算出し、その関係性を調査した。また、思考特性と自信、支援ニーズとの関係性をSpearmanの相関係数で評価した(アイングループ医療研究倫理審査委員会承認番号:AHD-0292)。
【結果】有効回答34名中、学会発表の経験者は12名(35.3%)であった。経験者の自信が低く(偏差値<50)支援ニーズが高い(偏差値>50)学会発表プロセスは、「研究計画の立案」「データの分析」「データの視覚的表現」「質疑準備」であった。思考特性と各プロセスの相関は、論理思考は論理構成への自信(r=0.709)、慎重考察は研究計画への支援ニーズ(r=0.670)が高く、差異が確認された。
【考察】本結果より、自信が低く支援ニーズが高い学会発表プロセスが示された。また、思考特性によって学会発表プロセスへの自信や支援ニーズが異なり、薬剤師の個々の特性に応じたきめ細かな支援体制の必要性が示唆された。今後は、さらなるデータ蓄積を通じて、思考特性に基づいた実践的な支援システムの構築を目指したい。
【方法】2025年5月13日から23日に、当グループが東北地方で運営する保険薬局に所属する薬剤師を対象とした匿名アンケートを実施した。主な項目は、学会発表プロセスの12工程に対する自信と支援ニーズ、および4つの思考特性への該当程度[論理思考:データや事実に基づく分析、慎重考察:情報の吟味、創造改善:改善と革新への志向、広角視野:多角的視点と多様性の受容]とした(7段階評価)。自信と支援ニーズの点数の偏差値を算出し、その関係性を調査した。また、思考特性と自信、支援ニーズとの関係性をSpearmanの相関係数で評価した(アイングループ医療研究倫理審査委員会承認番号:AHD-0292)。
【結果】有効回答34名中、学会発表の経験者は12名(35.3%)であった。経験者の自信が低く(偏差値<50)支援ニーズが高い(偏差値>50)学会発表プロセスは、「研究計画の立案」「データの分析」「データの視覚的表現」「質疑準備」であった。思考特性と各プロセスの相関は、論理思考は論理構成への自信(r=0.709)、慎重考察は研究計画への支援ニーズ(r=0.670)が高く、差異が確認された。
【考察】本結果より、自信が低く支援ニーズが高い学会発表プロセスが示された。また、思考特性によって学会発表プロセスへの自信や支援ニーズが異なり、薬剤師の個々の特性に応じたきめ細かな支援体制の必要性が示唆された。今後は、さらなるデータ蓄積を通じて、思考特性に基づいた実践的な支援システムの構築を目指したい。
