講演情報
[P-161-B]認知行動療法的アプローチによる服薬支援オンライン型研修プログラムの開発~RIASによるコミュニケーション分析~.
○田沼 和紀1,2, 前田 初代2,3, 原 和夫4, 高橋 憲二3,5, 渡邉 文之2,3 (1.(株)カメガヤ(フィットケアデポ), 2.CBT-A服薬支援研究会, 3.日本大学薬学部, 4.(株)わかば, 5.松戸市立総合医療センター)
【目的】薬剤師が患者に対して認知行動療法的アプローチ(CBT-A)による服薬支援を実施可能とすることを目的としたオンライン型研修プログラムの開発である。
【方法】研修は、二段階(研修1と研修2)で行い、研修1は、CBT-Aをセルフメンタルヘルスに活用できることを、研修2は、患者等に活用できることを目的とした。研修は、オンデマンド動画の受講後、実践を行うオンライン集合研修という形式とした。評価方法は医療コミュニケーション分析方法の1つであるRoter Interaction Analysis System(以下、RIAS)を用いて、発話単位(41項目)に細分化し、さらに「薬に関する“情報提供”、“閉じた質問”、“開いた質問”、“助言・指導”」の4項目、同意に関して、”前のめりの同意”と”納得していない同意”の2項目、及び“相手に気づかせるような投げかけ”と“反証”の2項目を追加し、計49項目で発話数の変化をWilcoxonの符号付順位和検定にて、p<0.05を有意差あり、p<0.1を有意傾向として評価した。
【結果】薬剤師では”同意”が有意に増加し、“共感”、“開いた質問(生活)”、”開いた質問(心理)”に増加傾向が、”情報提供(薬)”、”閉じた質問(薬)”、”指導(薬)”に減少傾向が見られた。患者では、”相槌”、”同意”が有意に増加し、”情報提供(心理)”に増加傾向、”情報提供(薬)”に減少傾向が見られた。
【考察】研修後に増加傾向から、研修により関係性向上や、薬剤師が考えに注目したアプローチが実践できるようになる可能性が示唆された一方で、増加が期待された”気づかせる投げかけ”及び”反証”には差が見られなかったことから、認知の変容へのアプローチに課題が残ることが示唆された。今後は、実践を重視したフォローアッププログラムや個別フィードバックなどの方法で、より実践が可能となる研修の構築を行いたい。
【方法】研修は、二段階(研修1と研修2)で行い、研修1は、CBT-Aをセルフメンタルヘルスに活用できることを、研修2は、患者等に活用できることを目的とした。研修は、オンデマンド動画の受講後、実践を行うオンライン集合研修という形式とした。評価方法は医療コミュニケーション分析方法の1つであるRoter Interaction Analysis System(以下、RIAS)を用いて、発話単位(41項目)に細分化し、さらに「薬に関する“情報提供”、“閉じた質問”、“開いた質問”、“助言・指導”」の4項目、同意に関して、”前のめりの同意”と”納得していない同意”の2項目、及び“相手に気づかせるような投げかけ”と“反証”の2項目を追加し、計49項目で発話数の変化をWilcoxonの符号付順位和検定にて、p<0.05を有意差あり、p<0.1を有意傾向として評価した。
【結果】薬剤師では”同意”が有意に増加し、“共感”、“開いた質問(生活)”、”開いた質問(心理)”に増加傾向が、”情報提供(薬)”、”閉じた質問(薬)”、”指導(薬)”に減少傾向が見られた。患者では、”相槌”、”同意”が有意に増加し、”情報提供(心理)”に増加傾向、”情報提供(薬)”に減少傾向が見られた。
【考察】研修後に増加傾向から、研修により関係性向上や、薬剤師が考えに注目したアプローチが実践できるようになる可能性が示唆された一方で、増加が期待された”気づかせる投げかけ”及び”反証”には差が見られなかったことから、認知の変容へのアプローチに課題が残ることが示唆された。今後は、実践を重視したフォローアッププログラムや個別フィードバックなどの方法で、より実践が可能となる研修の構築を行いたい。
