講演情報
[SY1-2]製薬業界より~「いかに活用してほしい?」各種資材に込めた思い~
○篠田 好果 (日本製薬工業協会 医薬品評価委員会PV部会TF1 拡大幹事/ノバルティス ファーマ株式会社 開発本部 ペイシェントセーフティ)

細胞治療や遺伝子治療など創薬モダリティも多様化し、医薬品情報の提供は適切な治療選択や患者の安全を守るためにますます重要となっている。そのため、製薬企業各社は、医薬品リスク管理計画書に基づく「RMP資材」に加え、副作用に関する注意喚起、製剤の使用方法、症状管理ツールなど、医薬品の特性にあわせて様々な資材やアプリなどを作成・提供している。
製薬協の調査1)によると、患者が医療関係者から医薬品について最も説明を受けた内容は、医師からは「薬の効果」、薬剤師からは「薬ののみ方/使い方、のむ/使う期間」であった。一方、患者やご家族は「薬をのんでいる/使っている間の生活上の注意事項」を求めている場合もあり、状況に合わせた情報提供も重要となる。患者への情報提供は医療関係者を通じたものが大前提となるが、上述の調査1)から、患者の約7割以上が検索エンジンを利用して情報収集していることが判明している。更にその半数以上が検索結果の上位から閲覧する傾向にある。最近では検索エンジンでAIによる概要が表示されることもあり、一部の情報の切り取りによるミスリードの懸念も生じている。
このように医薬品の種類や資材・ツール、患者のニーズ・環境が多様化している状況を鑑み、「医療関係者が最新で正確な情報」を収集し患者にあわせた情報を提供するとともに、「患者自身が適切な情報へアクセス出来る環境」の確立が急務である。そのためには行政・医療関係者・企業等関連するステークホルダーの連携強化が重要であり、本シンポジウムでは、必要な情報を適切に活用するための環境作り、さらには患者自身も医薬品情報を活用できるような仕組み作りなどのアプローチについて、一緒に議論したい。
1) 患者さん及びご家族の医薬品情報の入手に関する実態調査 -速報-(2024年2月実施)
【略歴】
2002年 北里大学大学院薬学研究科 修了
2002年~ 株式会社ベルシステム24
2007年~ ノバルティス ファーマ株式会社
【資格等】
薬剤師
製薬協の調査1)によると、患者が医療関係者から医薬品について最も説明を受けた内容は、医師からは「薬の効果」、薬剤師からは「薬ののみ方/使い方、のむ/使う期間」であった。一方、患者やご家族は「薬をのんでいる/使っている間の生活上の注意事項」を求めている場合もあり、状況に合わせた情報提供も重要となる。患者への情報提供は医療関係者を通じたものが大前提となるが、上述の調査1)から、患者の約7割以上が検索エンジンを利用して情報収集していることが判明している。更にその半数以上が検索結果の上位から閲覧する傾向にある。最近では検索エンジンでAIによる概要が表示されることもあり、一部の情報の切り取りによるミスリードの懸念も生じている。
このように医薬品の種類や資材・ツール、患者のニーズ・環境が多様化している状況を鑑み、「医療関係者が最新で正確な情報」を収集し患者にあわせた情報を提供するとともに、「患者自身が適切な情報へアクセス出来る環境」の確立が急務である。そのためには行政・医療関係者・企業等関連するステークホルダーの連携強化が重要であり、本シンポジウムでは、必要な情報を適切に活用するための環境作り、さらには患者自身も医薬品情報を活用できるような仕組み作りなどのアプローチについて、一緒に議論したい。
1) 患者さん及びご家族の医薬品情報の入手に関する実態調査 -速報-(2024年2月実施)
【略歴】
2002年 北里大学大学院薬学研究科 修了
2002年~ 株式会社ベルシステム24
2007年~ ノバルティス ファーマ株式会社
【資格等】
薬剤師
