講演情報

[BP-1-06]ミリ波帯アンテナ一体型モジュール技術と高周波デバイスの展望

〇上田 英樹1 (1. 株式会社村田製作所)

キーワード:

ミリ波

通信トラヒック増加への対応や広帯域性を活かした新たなアプリケーション創出に向けて,ミリ波帯の活用に期待が持たれている.一方,高周波化に伴う伝送損失の増大は,その普及に向けた大きな課題である.アンテナ一体型モジュール(AiM)は,RFICからアンテナまでの配線長を最短化することで損失を低減できるミリ波帯のキーデバイスであり,端末・基地局の双方で重要性が高まっている.また,ミリ波帯では自由空間伝搬損失が大きいことや,基地局側でのエリア構築や端末側で要求される広視野角への対応のため,高利得化と広カバレッジ化の両立が重要となる.
本発表では,携帯端末・基地局・バックホールなどの用途に応じたAiMの構成例を示すとともに,その実現に用いられる具体的技術として,スタックパッチアンテナによる小型化とマルチバンド化の両立,フレキシブルな樹脂多層基板(メトロサーク™)を活用した広視野角の実現,および平滑な導体表面を有するLTCCの低損失性と,さらなる低損失化に向けた材料技術上の取り組みを紹介する.さらに,将来のサブテラヘルツ波帯を見据えたAiMの進化として,半導体プロセスやパッケージングに求められる技術的課題を整理するとともに,6Gシステム全体の性能向上を支えるためのフロントエンドの電力効率向上や,高精度な同期に向けた周辺デバイス技術についても触れる.