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[G-P-38]Lithofacies and sedimentary environments of the Lower Permian of the Omi Limestone on the southern flank of Mt. Kurohime, Akiyoshi belt, Southwest Japan

*Sano Sei1, Kurihara Toshiyuki2 (1. Graduate School of Natural Science and Technology, Niigata University, 2. Department of Geology, Faculty of Science, Niigata University)
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Keywords:

Akiyoshi belt,Omi Limestone,Late Paleozoic Ice Age,Early Permian,tidal flat deposits


 秋吉帯は,石炭紀~ペルム紀の海山型石灰岩で特徴づけられるペルム紀付加体であり,秋吉石灰岩では後期古生代氷河期(Late Paleozoic Ice Age: LPIA)の環境変遷に対応した造礁生物群集の変化が明らかにされている(Sano et al., 2004;Nakazawa et al., 2011, 2015など).新潟県糸魚川市に分布する青海石灰岩では,前期石炭紀Visean期後期~後期石炭紀Moscovian期における堆積環境と生物相について詳細に検討されているが(中澤,1997;Nakazawa, 2001),氷床が拡大した後期石炭紀~前期ペルム紀前半,および温暖化が進行した前期ペルム紀後半にかけての堆積環境と生物群集の変遷については,十分に明らかにされていない.
 今回,青海石灰岩が分布する糸魚川市黒姫山南麓で掘削された4本のボーリングコア試料を用いて,特に下部ペルム系の岩相,生物相および堆積環境を検討したので,ここに報告する.今回検討したボーリングコア試料は全て石灰岩からなり,岩相に基づきUnit 1~3に区分した.試料の年代については,Unit 1からCarbonoschwagerinaと考えられるフズリナ化石が産出すること,また,地表部の一帯からはPseudofusulinaが産出することから,全体として後期石炭紀Gzhelian期~前期ペルム紀Artinskian期と推定される.
 Unit 1は,フズリナやTubiphytesの生砕物が多く含まれるgrainstoneやpackstoneからなり,一部に石灰藻類と原地性のTubiphytesからなるboundstoneを伴う.Unit 2は,grainstoneや生物相の多様性が著しく低いlime-mudstoneからなる.また,黒色礫や続成作用によって形成されたセメントが認められる.Lime-mudstoneは極めて細粒な石灰泥からなり,含まれる化石のほとんどは貝形虫の殻である.Unit 3は,Unit 2と同様の岩相であるが,lime-mudstoneが多く見られる.
 各ユニットの岩相から,Unit 1は砂州や砂堆など浅海の高エネルギー環境からラグーンにかけての環境で形成されたと考えられる.Unit 2・3で特徴的に見られるlime-mudstoneは,潮間帯上部や潮上帯における蒸発と乾燥を伴う干潟の環境で形成され,また,黒色礫は陸上露出を示唆すると考えられている(Nakazawa and Ueno, 2004など).したがって,これらは砂州・砂堆と干潟が繰り返す環境で形成されたと考えられる.
 Unit 1で見られる石灰藻と原地性のTubiphytesからなる生物相は,後期古生代氷河期の最盛期にあたるGzhelian期~前期ペルム紀Asselian期の秋吉石灰岩や帝釈石灰岩で報告されている造礁生物群集(Nakazawa et al., 2011など)と類似する.一方,Unit 2・3では石灰藻類の産出が減少し,干潟相のlime-mudstoneや黒色礫が認められる.干潟相の出現は,温暖期への移行に伴って海水準上昇の速度が相対的に緩やかになり,潮間帯~潮上帯にlime-mudstoneが堆積する空間と時間が確保されたことを示すと解釈されている(Nakazawa and Ueno, 2004など).したがって,Unit 2・3の堆積期(Artinskian期)は,高頻度・高振幅の海水準変動が卓越した氷河期から,低頻度・低振幅の海水準変動へと移行する過渡期に相当する可能性がある.
謝辞:糸魚川市,明星セメント株式会社,太平洋セメント株式会社,デンカ株式会社には,ボーリングコア試料の研究に協力いただいた.

引用文献:中澤 努,1997,地質雑,103,849–868;Nakazawa, T., 2001, Facies, 44, 183–210;Nakazawa, T. & Ueno, K., 2004, Facies, 50, 301–311;Nakazawa, T. et al., 2011, Palaeogeogr. Palaeoclimat. Palaeoecol., 310, 378–392;Nakazawa, T. et al., 2015, Palaeogeogr. Palaeoclimat. Palaeoecol., 420, 116–127;Sano, H. et al., 2004, Palaeogeogr. Palaeoclimat. Palaeoecol., 213, 187–206.

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