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[09方-ポ-01]アスリートの競技力向上に及ぼす影響
*Eiichiro Fukami1, Yusuke Okada2, Kazuhiko Inoue3, Osamu Obata4, Akane Yoshimura1, Seigo Nakayama5 (1. WASEDA UNIVERSITY, 2. MEIJI GAKUIN UNIVERSITY, 3. IWATE PREFECTURAL UNIVERSITY, 4. TENRI UNIVERSITY, 5. JAPAN SPORTS AGENCY)
アスリートにとって競技力を向上させ,すぐれた成績を収めることは大切な目標であり,競技を継続する上で大きなモチベーションとなる.しかし,競技力を向上させることは容易ではない.そもそも,アスリートにすぐれた競技能力や体力が備わっていなければならないし,それを引き出せる指導者及び環境が必要となる.これまで,アスリートの競技力向上に影響を及ぼす様々な要因について検討されてきた.たとえば,アスリートの成長・発達段階に合わせてどのような指導を行うかというコーチングの課題,パフォーマンス向上に必要な体力や技術をいかに向上させるかというトレーニングの課題,さらにはコンディショニングや栄養摂取,睡眠・休養の課題等,数多く挙げられる.中でも,アスリートの最適な競技開始時期に関して,一部のトップアスリートを対象とした調査研究では,早くから1つのスポーツに特化して専門的に取り組むよりは,幼少期は様々な遊びや運動を経験した方が,多様な運動感覚や動作の修得に繋がりやすいといった指摘がみられる.一方で,研究の多くがトップアスリートを対象としたもので,一般のアスリートを対象とした研究は僅少である.トップアスリートの多くは元々類稀な才能を有しており,彼らを対象とした知見が一般の競技者にもそのまま当てはまるとは考えにくく,現実の指導や教育の実践現場に一般化・還元しづらいと考える.そこで本研究では様々な競技種目に取り組む現役の大学生競技者を対象に,競技の開始時期と競技力が最も向上した時期,他のスポーツ経験及びその影響について,さらには指導者やチームメイトとの関わり,ライバルの存在等といった変数について調査することで大学生競技者の競技力向上に影響を及ぼす要因を明らかにすることを目的とする.この結果から,今後の望ましい競技者育成の在り方に関する有用な知見を得ることができると考える.
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