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[09方-ポ-05]学校教育におけるパルクール導入に関する一考察教員養成系大学学部生165人へのアンケート調査から

*Koichi Hasegawa K.Hasegawa1, Hideyo Aramoto H.Aramoto2 (1. Joetsu University of Education, 2. Japan parkour Federation)
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走る、跳ぶ、回る、這う、バランスを取る、乗り越える、登る、下りるといった基本動作は、様々なスポーツ・運動領域の基礎を成す。小中学校学習指導要領では、体つくり運動の「多様な動きをつくる運動」や「体の動きを高める運動」において、これらの基本動作の習得から、多様な動きの習得、動きの質の向上、様々な環境への適応を目指す運動例が系統的に示されている(文部科学省,2018)。このような運動が適切に実施されることで、子どもたちは体を動かす楽しさや心地よさを味わうと同時に、基本的な動きを総合的に身に付けることができ、さまざまなスポーツの技能を習得しやすくなる(杉本,2011,p.59)。この文脈で、パルクールの導入は有用である。パルクールは障害物を効率よく乗り越えるための運動で、無駄のない動きに焦点を当てる(Belinda,2019)。また、競争や勝敗に囚われず、自己成長を重視する点が特徴であり(全日本パルクール連盟,2017)、この理念から、日本の「体つくり運動」との親和性は高いと考えられる。しかし、日本の学校教育では、パルクールの導入はほとんど進んでおらず、実践研究も見当たらない。そこで、本研究では、教員養成系大学の学部生165人に対して、パルクールに対する印象と学校教育への導入に関する考えをアンケート調査し、日本の学校教育にパルクールを導入することの利点や課題を検証するための知見を得ることとした。調査の結果、「パルクールの危険性」についての質問では、約80%が「少し感じる」「強く感じる」を選択したものの、「学校教育にパルクールの要素を取り入れることの是非」についての質問では、約60%が「慎重に取り入れるべき」「積極的に取り入れるべき」を選択した。なお、アンケート結果の詳細および記述分析の結果は発表当日に示す。

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