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[09方-ポ-07]大学生における共同行為を伴った運動が認知機能に及ぼす影響

*Rin Amishima1, Toshihiro Nakajima2, Noriteru Morita3 (1. Hokkaido University of Education Graduate School of Education, 2. Hokkaido University of Education Sapporo, 3. Hokkaido University of Education Iwamizawa)
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【目的】握手や他者と一緒にするスポーツなど、共同行為は日常的な活動である。他者との共同行為を伴う運動は、協調性や向社会行動を促進することが示されている。他方で、急性運動は認知機能を改善するとされる。しかし、先行研究では共同行為を伴う条件での運動が認知機能にいかなる急性効果を及ぼすのかは示されていない。そこで本研究では、共同行為を伴う運動が認知機能に及ぼす影響を検討した。【方法】被験者は大学生12名(6ペア:男子学生6名、女子学生6名)であった。ペアは同性かつ同じ部活動に所属するもので構成した。実験条件は以下の3条件とした:1)ペアによる共同行為を伴った運動(共同条件)、2)被験者1名での運動(単独条件)、3)被験者単独での椅座位安静(安静条件)。共同および単独条件の両運動条件では中強度自転車運動(最大心拍数の50%)を20分間行った。安静条件は当該時間を座位安静とした。単独条件では回転数を60rpmで一定とし、共同条件では互いの回転数を目視できる状態にし、50rpm以上でペアの回転数を揃えるよう指示した。認知機能評価は計算課題とPCを用いたStroop課題で実施した。実験中は心拍数(HR)を計測し、運動前後で自覚的運動強度(RPE)を聴取した。【結果】Stroop課題の反応時間における交互作用は統計的に有意傾向であった(F=3.16 p<0.06)Δ反応時間は共同条件で-75.2、単独条件で49.2、安静条件で-87.0 msecであり運動前後での有意差はみられなかった。Δ計算課題の正答数は共同-0.33、単独5.50、安静3.67であり条件間に差はみられなかった。RPEは共同条件が最も低かった(共同11.67±0.47、単独13.90±0.54)。【結論】共同行為を伴った運動は認知機能の亢進効果は明確でないものの心理的労作感が低くなる可能性が示唆された。

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