Presentation Information
[09方-ポ-09]選手の多年準備プロセス構築における研究上の問題点「オリンピックサイクル」の構築について
*Aki Aoyama1, Kiyohide Aoyama1 (1. Nihon University)
今日の競技スポーツでは,オリンピックを目指すトップ選手のトレーニング構造を単年次で検討するだけではなく,オリンピック開催後から次のオリンピック開催までの4年間を「オリンピックサイクル」という一つの大きな競技力形成のフレームとして捉え,次のオリンピックに向けて適切なトレーニングの実施が可能となるように長期的なサイクルで検討することが必要であることについては広く認知されている。また,ドイツやロシアをはじめとした東欧圏におけるトレーニング学の分野では,比較的早くからこの問題についての重要性が挙げられている。その理由として,4年間という多年次における競技力形成の方向性を明確にしなければ,オリンピックという最大目標に向けてのトレーニングの方向性を見失い,オリンピックという最終的な成果につながらないという点について指摘されている(プラトーノフ,2013)からである。このように,「オリンピックサイクル」は選手の多年準備プロセスにおける重要課題に挙げられているにもかかわらず,先行研究ではその構築に関する具体的な方法について詳細に検討されているケースは非常に限られている現状にある(Самоленко,2016)。したがって本研究では,文献研究の手法を用いてオリンピックサイクル構築に関するこれまでの研究動向を分析し,オリンピックサイクルの視点からの選手の準備に関する研究における課題を明らかにすることによって,適切な「オリンピックサイクル」構築に向けた今後の研究の方向性を提案することを目的とした。 なお詳細については,学会当日に報告する。
Comment
To browse or post comments, you must log in.Log in