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[09方-ポ-21]ジュニアバスケットボール選手における踵成長痛の発生状況、危険因子および休止期間に関する調査

*Takeshi Koyama1, Shogo Sasaki1, Yasuharu Nagano2, Takayuki Irino1, Akira Rikukawa1, Hiroshi Yamada1 (1. Tokai Univ., 2. Japan Women's College of Physical Education)
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【緒言・目的】成長期の過剰なスポーツ活動は、成長関連障害に繋がり、からだの健全な発達を阻害する。下肢の代表的な成長関連障害の一つとして踵骨骨端症(シーバー病)が挙げられる。本研究の目的は、若年バスケットボール選手の踵成長痛を全国規模で調査し、危険因子とプレー休止期間について検討することであった。【方法】《デザイン》調査研究。《対象》男子バスケットボール選手の保護者480名(小学4〜6年および中学1〜3年:各80名)。《評価項目》インターネットリサーチを使って、子どもの年齢、身長、体重、利き脚、1年以内の踵痛の有無と原因、プレー環境、1週間のプレー日数と時間、踵痛によるプレー休止期間を調査した。T検定およびχ2検定で「成長痛あり」と「痛みなし」を比較し、有意性を認めた変数でロジスティック回帰分析を行った。【結果】「成長痛あり」は49名(10.2%)であった。年齢(mean、あり13.0歳vsなし12.4歳)、体重(mean、あり48.6kg vsなし44.2kg)、BMI(mean、あり18.9 vsなし18.1)に有意差を認め、体重の分布のオッズ比は1.032(95%CI, 1.006-1.059)であった。「成長痛あり」のうち22名(44.9%)がプレー休止なし、9名(18.4%)が1〜7日のプレー休止であった。【考察】成長期の子どもに対するスポーツコーチングの際には、成長関連障害予防の観点から高体重者について注意深く監視する必要がある。また、成長痛があってもプレーを休止しない、もしくは最小限の休止期間でプレーを継続している子どもが多いという実態を踏まえて、選手だけではなく指導者や保護者への啓発活動が必要と考えられる。

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