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[03心-ポ-48]離島と都市部における高齢女性の転倒予防自己効力感および運動機能の比較傾向スコアマッチングにもとづく分析
*Yulong Chen1, Yoshihiro Marutani2, Kazuki FUJITA3 (1. Shiseikan Univ., 2. Kansai Univ., 3. The University of Osaka)
山口県萩市離島では、65歳以上人口割合が42.1%と高齢化が進行しており、離島高齢者の心身的特性に基づいた、健康づくりに資する知見の確立が急務である。そこで本研究は、萩市離島(離島群)および大阪府箕面市(都市群)の女性高齢者を対象に、転倒予防自己効力感(FES)および運動機能の地域差を検討することで、離島特有の環境が身体・心理面に与える影響を明らかにすることを目的とする。対象者の選択には傾向スコアマッチング法を用いた。地域を目的変数、年齢・BMIを説明変数とするロジスティック回帰分析により算出した傾向スコアを用いて、離島群22名と都市群22名を抽出した。評価指標は、運動機能6項目(ファンクショナルリーチ・テスト:FRTなど)およびFESとし、地域差とFES高低による2要因分散分析を行った。その結果、5m自由・最大歩行速度、立ち上がりテスト、2ステップテスト、FRTにおいて、地域間の主効果に有意な差が認められ、「5m自由歩行速度」以外の項目で離島群よりも都市群が高値を示した。また、「立ち上がりテスト」において地域とFES高低の間に有意な交互作用が認められた。都市群ではFES上位群が良好な立ち上がり能力を示す傾向であったのに対して、離島群ではFES下位群が有意に高い数値を示す、相反する結果が示された。これらの結果には、都市部とは異なって、地形的要因や交通手段の制約により日常的な身体活動量が制限される離島の地域特性が反映されている可能性がある。また、離島の女性は低FES(自信の無さ)が立ち上がり動作に有利に働くという結果は、普段の移動や立ち座りに慎重かつ意識的な努力を払っている可能性を示唆している。離島の健康づくりは、単に体力を向上させるだけでなく、この「慎重さ」が生み出す身体的利点を活かしつつ、過度な活動制限につながらないような心理面からのアプローチが重要であると考えられる。
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