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[09コ-ポ-17]走高跳(はさみ跳び)における初心者の踏切技術習得に向けた指導内容の検討課題条件および運動環境の工夫に着目して

*Kaishi Maruono1, Moriatsu Nakasone1 (1. Tokyo Gakugei Univ.)
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走高跳は,より高いバーを越すことを競う競技であり,身体重心を高く引き上げることに目的がある.身体重心の上昇高は,踏切離地時における鉛直速度によって決定されるため,踏切局面においていかに大きな鉛直速度を獲得するかが最大の課題となる(杉浦ら,2021;阿江,1992).また,踏切終了時の鉛直速度の約60~70%が,踏切局面における「起こし回転」によって獲得されている(阿江,1996).これらのことから,踏切動作こそが高さを決定づける「核となる動作」である(渡辺,2006).
 このように高く跳ぶための力学的な原理が明らかにされる一方で,跳躍時の動作感覚は,個人の身体特性によって多様であり,指導の難しさが指摘されている(渡辺,2012).そこで,一流選手の動きを分析・分類した「技術類型」研究の蓄積によって「正しい動き方」を提示し,多様な身体特性に応じた指導の実現が試みられてきた(渡辺,2006;2007;渡辺ら,2009).しかし,基本動作が未定着である初心者に熟練者のフォームを模倣させることは,かえって不自然な動きを引き出す可能性がある.よって,「技術類型」を初心者指導へ応用するには限界がある.
 そこで,初心者による模倣を避けるためには,指導者自身の動作感覚へ引き寄せてしまう言葉の指導ではなく,「課題条件や運動環境」を工夫して個人の合理的な動作を引き出すアプローチが求められる.加えて,「核となる踏切動作」の習得に向けては,その動作に着目しやすい「はさみ跳び」の導入が有効であると考えられる.
 以上のことを踏まえ,本研究の目的は,初心者の踏切技術の習得に着目し,はさみ跳びを用いた段階的な指導内容を検討することである.特に,課題条件や運動環境を工夫することで,初心者の身体特性に応じた合理的な踏切技術を習得していく指導のあり方に焦点を当てる.

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