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[09コ-ポ-25]体操競技の跳馬における〈後転とび技群〉の着手技術に関する弾力化カテゴリー分析

*Shiga Tachibana1 (1. Tsukuba Univ.)
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体操競技の跳馬は,2001年の器具形状の変更以降,着手位置や着手方法が多様化した。その中でも,本研究が対象とする〈後転とび技群〉では,〈内手型〉〈外手型〉〈折衷型〉の3種類の着手方法が確認されている。しかし,これらの選択は競技者個人の主観的なやりやすさに委ねられており,各着手方法の機能的構造特性について体系化された知見は十分に示されていない。そのため,習得すべき着手技術の目標が不明確となり,競技者の身体的特徴や創発レディネスに適合しない場合には,怪我や技術習得の阻害につながる可能性がある。そこで本研究では,発生運動学における弾力化カテゴリー分析の方法に基づき,3種類の着手方法における機能的構造特性を明らかにし,類型化のための基礎的知見を提示することを目的とした。
 跳馬における着手では,「受け止め作用」と「跳ね返し作用」によって腕によるジャンプ動作が成立する。この際,両作用には先読みが必要となるため,先読みが未熟な段階では受け止めと跳ね返しの局面が明確に現れ,柔らかい着手となる。一方,習熟に伴って先読みが高度化すると,両局面の境界が不明瞭となり,鋭い着手へと変化する。これを〈後転とび技群〉に適用すると,〈内手型〉は両腕を回内することで肘を屈曲させやすく,先読みが未熟な競技者に有効である一方,鋭い着手を行いにくい特徴をもつことが示唆された。これに対して〈外手型〉は,鋭い着手を可能にする反面,高度な先読みを必要とするため熟練者向けの着手方法であると考えられた。また,〈折衷型〉は両者の中間的特徴を有することが確認された。
 本研究により,これまで十分に類型化されてこなかった〈後転とび技群〉の着手技術について,弾力化カテゴリー分析を通して3種類の着手方法の構造的特徴を体系化することができた。これらの知見は,当該技群における着手技術指導の基礎資料として有益であると考えられる。

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