Presentation Information
[競技スポーツ-A-02]大学ラグビー選手における近年の脳振盪発生状況の経時的変化(アスレティックトレーニング)
*Ryo Ogaki1 (1. Teikyo Heisei University)
【背景】近年、ラグビー競技では脳振盪予防を目的として、段階的競技復帰(Graduated Return to Play: GRTP)プロトコルの改訂やタックル位置の高さに関する規則の見直しなど、様々な予防対策が導入されている。これらの外的要因の変化が脳振盪発生状況に及ぼす影響を分析することは予防効果の検証を考える上で重要である。本研究は、男子大学ラグビー選手における過去9年間の脳振盪発生状況の経時的変化を明らかにすることを目的とした。
【方法】対象は2017年から2025年までに同一チームに在籍した男子大学ラグビー選手250名とした。2017年1月〜2025年12月の9年間にわたり、試合および練習で発生した脳振盪を縦断的に記録した。加えて、競技参加時間、競技復帰までの日数(重症度)、受傷機転も収集し、1000時間あたりの脳振盪発生率を算出して年次比較を行った。
【結果】9年間で178件の脳振盪が記録され、発生率は練習時(0.18件/1000 h)よりも試合時(16.86件/1000 h)で有意に高かった。平均重症度は14.4日であり、受傷機転の36%がタックルによるものであった。試合時の脳振盪発生率は2017年の11.56件/1000 hから年次で増加傾向を示し、GRTP改訂が行われた2022年のみ10.00件/1000 hと低下したが、2025年には29.21件/1000 hに達した。ただし、年次推移に統計的有意差は認められなかった。
【考察】本研究の対象において、近年における大学ラグビー選手の脳振盪発生率は、明確な減少傾向を示さなかった。脳振盪発生率の上昇には、GRTP改訂や検出・報告体制の整備により、潜在的な脳振盪が可視化された可能性も考えられた。本研究は単一チームを対象とした分析であり、今後はより大規模な外傷調査システムを構築し、ビッグデータに基づく脳振盪予防戦略の確立が必要である。
【方法】対象は2017年から2025年までに同一チームに在籍した男子大学ラグビー選手250名とした。2017年1月〜2025年12月の9年間にわたり、試合および練習で発生した脳振盪を縦断的に記録した。加えて、競技参加時間、競技復帰までの日数(重症度)、受傷機転も収集し、1000時間あたりの脳振盪発生率を算出して年次比較を行った。
【結果】9年間で178件の脳振盪が記録され、発生率は練習時(0.18件/1000 h)よりも試合時(16.86件/1000 h)で有意に高かった。平均重症度は14.4日であり、受傷機転の36%がタックルによるものであった。試合時の脳振盪発生率は2017年の11.56件/1000 hから年次で増加傾向を示し、GRTP改訂が行われた2022年のみ10.00件/1000 hと低下したが、2025年には29.21件/1000 hに達した。ただし、年次推移に統計的有意差は認められなかった。
【考察】本研究の対象において、近年における大学ラグビー選手の脳振盪発生率は、明確な減少傾向を示さなかった。脳振盪発生率の上昇には、GRTP改訂や検出・報告体制の整備により、潜在的な脳振盪が可視化された可能性も考えられた。本研究は単一チームを対象とした分析であり、今後はより大規模な外傷調査システムを構築し、ビッグデータに基づく脳振盪予防戦略の確立が必要である。
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