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[03心-ポ-09]大学生剣道競技者における小手技の視線行動
*Aoi Abe1, Takumi Mieda2 (1. Tsukuba Univ., 2. Yamagata Univ.)
剣道における出ばな技とは、相⼿が打突を開始しようとする瞬間を捉えて打突する技である。剣道の基本技には面技や小手技などが含まれ、とりわけ小手技は、相手の竹刀操作や動作の起こりを捉える技として重要である。剣道熟練者の視線⾏動については、これまで主に⾯技を対象に検討されており、⾯の頭頂部から突き垂までの領域を⻑く注視していることが報告されている (秋⼭ら,2023) 。しかし、⼩⼿技における視線⾏動の特徴については⼗分に明らかにされていない。そこで本研究では、⼩⼿打ちおよび出ばな⼩⼿打ちにおける注視領域割合ならびに平均注視時間を分析し、大学生剣道競技者における視線⾏動の特徴を検討した。対象者は⼤学剣道部に所属する 7 名であり、⼩⼿打ちと出ばな⼩⼿打ちを各 3 本実施した。打突中の注視点を計測し、相⼿の⾝体を上部(⾯の頭頂部から突き垂まで)、中部(突き垂より下から左拳まで)、下部(左拳より下から⾜先まで)、その他の 4 領域に分類した。分析では、各領域の注視領域割合および平均注視時間の中央値を算出し、各領域間の比較にはFriedman 検定を⽤いた。その結果、⼩⼿打ち・出ばな⼩⼿打ちのいずれにおいても、注視領域割合は上部が中部・下部・その他より有意に⾼かった。また平均注視時間についても、⼩⼿打ちでは上部が下部・その他より有意に⻑く、出ばな⼩⼿打ちでは上部が中部・下部・その他より有意に⻑かった。これらの結果から、剣道熟練者は⾯を中⼼とした上部領域を注視し、周辺視を活⽤しながら相⼿の動作の起こりを捉えていることが⽰唆された。特に出ばな⼩⼿打ちでは、相⼿の初動を素早く察知する必要があるため、上部領域への⻑時間の注視が重要であると考えられた。また、本研究の結果は、剣道における熟練者の視線⾏動を理解する上で有⽤であり、今後の指導法や技能習得への応⽤可能性が⽰唆された。
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