Presentation Information
[03心-ポ-47]中国人留学生における孤独感と抑うつ傾向の関連首尾一貫感覚(SOC)の役割に着目して
*ZHOU WENJUN1, Shigemi Takayanagi2, Yoshio Sugiyama3 (1. Graduate School of Human-Environment Studies, Kyushu University, 2. Center for Campus Life and Health Support, Kyushu University, 3. Faculty of Human-Environment Studies, Kyushu University)
本研究の目的は,中国人留学生における孤独感と抑うつ傾向の関連を明らかにし,その関連にSOCがどのように関わるかを検討することである。日本における中国人留学生は外国人留学生全体の約36%を占めており(JASSO, 2024),言語・文化の違いや生活環境への適応などのストレス要因に直面しやすい(原田, 2013;Chen et al., 2013)。こうした背景から,孤独感や抑うつ傾向は留学生の心理的健康に関わる重要な問題とされている。一方,SOCは精神的健康を支える心理的資源として注目されている(Antonovsky, 1987)。
2024年10月に中国人留学生125名を対象にオンライン調査を実施した。基本属性に加え,孤独感(ULS-8),首尾一貫感覚(SOC-13),抑うつ傾向(K6)を用いて測定し,SPSSで統計解析を行った。対象者は平均25.8歳(SD=4.5)で,留学期間は「1年未満」が最多であった。適応困難は「言語の壁」が最も多く,社会的サポートは「中国の友人」と「家族」が中心であった。K6は8.16点(SD=5.25),ULS8は16.71点(SD=4.45),SOC総得点は51.97点(SD=9.55)であった。媒介分析では,把握可能感および処理可能感が有意な媒介効果を示し,自身の状況を理解し適切に対処できることが,抑うつ傾向の軽減につながる可能性が示唆された。相関分析では,孤独感は抑うつ傾向と正の相関を示し,SOCとは負の相関を示した。一方,SOCによる有意な調整効果は確認されなかった。このことから,本研究では,SOCが孤独感と抑うつ傾向との関連を緩和する要因としては明確に示されなかった。今後は対象者数や対象集団の特徴を含め,さらに検討する必要がある。
2024年10月に中国人留学生125名を対象にオンライン調査を実施した。基本属性に加え,孤独感(ULS-8),首尾一貫感覚(SOC-13),抑うつ傾向(K6)を用いて測定し,SPSSで統計解析を行った。対象者は平均25.8歳(SD=4.5)で,留学期間は「1年未満」が最多であった。適応困難は「言語の壁」が最も多く,社会的サポートは「中国の友人」と「家族」が中心であった。K6は8.16点(SD=5.25),ULS8は16.71点(SD=4.45),SOC総得点は51.97点(SD=9.55)であった。媒介分析では,把握可能感および処理可能感が有意な媒介効果を示し,自身の状況を理解し適切に対処できることが,抑うつ傾向の軽減につながる可能性が示唆された。相関分析では,孤独感は抑うつ傾向と正の相関を示し,SOCとは負の相関を示した。一方,SOCによる有意な調整効果は確認されなかった。このことから,本研究では,SOCが孤独感と抑うつ傾向との関連を緩和する要因としては明確に示されなかった。今後は対象者数や対象集団の特徴を含め,さらに検討する必要がある。
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