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[03心-ポ-55]スポーツ傷害後の心理段階に応じた指導者の支援の特徴自由記述回答を用いたKJ法分析
*Riku Namatame1, Satoshi Unenaka1 (1. Hokushou University)
スポーツ傷害は競技活動のみならず,競技者の心理状態にも大きく影響を及ぼす.しかし,ケガ後の心理状態に応じて,競技者がどのような指導者からの支援を求めているかについては十分に整理されていないため受傷後の復帰までの段階において,指導者の体系的な支援行動に関する報告は十分でない.そこで本研究では,スポーツ傷害経験者を対象に,受傷後の心理過程において「指導者から受けた対応・声掛け」および「競技者が実際に行ってほしいと思っている支援」について明らかにすることを目的とした.対象者は高校・大学生(n=53,18.5±1.78歳)でFormsによる自由記述回答を,複数回答を含めて5段階に分類し,否認期・怒り期・取引期・抑うつ期・受容期の5段階に分類し,「実際にされた対応」「してほしい対応」「してほしくない対応」の3観点から自由記述内容をKJ法により分類・統合し,カテゴリー化を行った.その結果,実際にされた対応として,否認期では「休養や治療を促す声掛け」,怒り期では「励ましや共感的態度」,取引期では「できる範囲での活動提案」,抑うつ期では「精神的支援や傾聴」,受容期では「段階的な復帰支援」や「再発防止への助言」などといった特徴的なクラスタが抽出された.一方で,指導者にしてほしくない対応として「無理な復帰要求」「感情を否定する発言」「ケガを軽視する態度」は多くの時期で共通してみられ,望ましくない対応であるといえる.また,実際に受けた対応と競技者が求める対応との間には差異も確認でき,特に指導者にしてほしい対応として,多くの段階で「励ましや前向きな声掛け」「やる気を高める声掛け」「復帰を信じる言葉がけ」などポジティブな言葉を選手は求める傾向がみられた.以上より,スポーツ傷害後の指導者の行う支援では,技術面の助言に加え,競技者の心理段階に応じた関わりを選択する包括的な支援の必要性が示された.
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