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[13ア-ポ-02]没入型VRトレーニングが脳性まひ者のボール捕球技能に及ぼす影響 ― 事例研究 ―
*TAKAAKI MATSUURA1 (1. Kokushikan Univ.)
近年、運動経験を補完する手段として仮想現実(VR)を用いたトレーニングが注目されている。本研究は、痙性両まひを有する脳性まひ者(CP者)に対する没入型VR訓練が、ボール捕球技能に及ぼす効果を検討することを目的とした。研究参加者はCP者1名(24歳)と、対照群として障害のない大学生3名(21~23歳)であった。参加者はボール発射装置を用いた捕球課題(10試行)を実施し、その動作を動画撮影した。その後、CP者はヘッドマウントディスプレイを用いた没入型VR訓練を、1日100試行、4週間実施した。VR課題では、放物線軌道で接近するボールを、ハンドトラッキングで表示された両手で捕球した。CP者は訓練後に実際の捕球課題を再実施し、動画をAIベースのマーカーレス動作解析システムで評価した。頸椎・肩関節・肘関節の動作開始時間および捕球時間について被検者間およびCP者の条件間でノンパラメトリック検定により比較した。その結果、訓練前のCP者は対照群よりボール発射から動作開始までの時間において頸椎・肩関節の動作開始が有意に早く(p<0.05)、各関節がほぼ同時かつ早期に活動する特徴が認められた。一方、CP者の訓練前後の比較では訓練後は全関節の動作開始が有意に遅延し(p<0.05)、順次的な運動パターンへと変化し、対照群で観察されたパターンに近似した。捕球時間には被検者間およびCP者の訓練前後の条件間で有意差は認められなかった。以上より、CP者のVR訓練による関節動作開始の遅延は単なる動作実行速度の低下ではなく、運動計画および関節間協調の改善を反映する可能性が示唆され、没入型VR訓練は捕球技能向上に有効であると考えられた。(本研究はJSPS科研費 23K02599 の助成を受けた)
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