Presentation Information

[会員企画2-2]教員養成における教師の健康

*Takuya Hiratsuka1 (1. Nara Women’s University)
PDF DownloadDownload PDF
<演者略歴>
奈良女子大学研究院生活環境科学系専任講師。環太平洋大学、関西福祉大学を経て現職。
博士(体育科学)。専門は、スポーツ政策論、行政学、政策過程論。
単著に『戦後体育行政の形成過程』(成文堂,2023)。
教員免許法施行規則66条の6の見直し論が提起されて以降、同条に定める「体育」の行く末が注視されてきた。本抄録執筆時点では、未だ結論は見えないが、同条の「体育」は維持されず、「教師としての適応力・回復力・自己管理能力」(教師の健康)との関係で再構造化することが検討されている。ところで、目下、「体育」の再構造化先として候補になっている「教師としての適応力・回復力・自己管理能力」とは何であろうか。当該事項は、今回の教員養成制度改革の議論において新たに登場したものである。本報告では、次の3つの視点から当該事項の内実について検討し、「体育」の新たな位置づけのための示唆を得ることにしたい。
 第1に、中央教育審議会の教員養成部会及びその下位の会議体における議論を参照する。上記事項は、これらの議論において新たに登場したものである。会議録を追跡することによって、当該事項が登場した背景や意図を検討する。
 第2に、教育政策における教師の健康に関する議論を参照する。近年、教員の長時間労働や精神疾患による病気休職者の増加が問題となっている。これらは、教員不足の原因でもあり、今回の教員養成制度改革をとりまく背景でもある。なぜ、いま教員養成において教師の健康が注目されているのか。教師の健康をめぐる政策的動向から上記事項が登場した背景を検討する。
 第3に、教員養成フラッグシップ大学の取組を参照する。フラッグシップ大学では、一定の範囲で教員免許状の取得に必要な単位に、大学が加える科目(特例科目)の単位をあてることができる。東京学芸大学では、特例科目として「教師のレジリエンスと自己管理能力の育成」が開設されており、上記事項に関する先例的取組といえる。当該科目のシラバスより、上記事項において想定されている授業内容を検討する。

Comment

To browse or post comments, you must log in.Log in