講演情報

[1B07]原子力発電所運用におけるレジリエンス・ポテンシャルの強化(3) 学習するポテンシャル強化方策の拡充

*作田 博1、高橋 信2、北村 正晴3 (1. INSS、2. 東北大、3. テムス研究所)

キーワード:

Safety-II、レジリエンスエンジニアリング、学習するポテンシャル、弱い信号、学習の枠組み

原子力発電所においては安全性の向上に関する努力が蓄積されており、対処するポテンシャルと監視するポテンシャルはある程度高いレベルに達している。それらをさらに向上させるためには、学習するポテンシャル強化のための体系的方策が実装されることが望まれる。この観点に立って本シリーズ発表の報告(2) (昨年秋の大会)では、「弱い信号」概念に着目して原子力分野だけでなく他産業分野で経験された事故事例から学習する方式を提案した。その後、「弱い信号」概念の内容を見直し拡張するとともに、他産業における経験を汎化した上で原子力発電所に適用する方策を導入した。また、従来の失敗事例から学ぶ方式や、Safety-Ⅱの立場からの成功事例から学ぶ方式に加え、より柔軟な視点に立った「全ての実践経験から学ぶ」という方式も導入している。この経験の汎化と学習対象事象の拡大という方式を我が国で経験されたトラブル事例に適用し、その有効性を確認した。

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