[1C01-07] 放射線応用・環境放射能

10:15 〜 10:30

[1C02] DNA 二重鎖切断の数理モデルの構築およびシミュレーションによる検証

*藤田 祥太朗¹、佐藤 文信¹、秋山 庸子¹、真鍋 勇一郎¹ (1. 大阪大学大学院　工学研究科　環境・エネルギー工学専攻)

キーワード：

DNA二重鎖切断（DSB）、数理モデル、放射線被ばく、モンテカルロシミュレーション、パラメータ最適化、誤差範囲、生物学的実験データ、予測精度、放射線治療、副作用最小化

本研究の目的は、放射線被ばく時に細胞内で発生するDNA二重鎖切断（DSB）の数を予測する数理モデルの開発である。本モデルは、放射線治療の効果をより正確に予測し、最適な治療法を設計する基盤を提供することを目指す。既存のモデルは単純なフィッティング手法に基づいており、その予測精度や信頼性には課題が残されている。本研究では、モンテカルロシミュレーションを用いてパラメータの最適化を行い、その妥当性を評価する。さらに、数理モデルの誤差範囲を定量的に評価し、予測精度を向上させる。新たに導出されたパラメータを用いて、生物学的実験データとモデル予測を比較し、モデルの適合性を検証する。本研究により開発される数理モデルは、放射線によるDNA損傷の理解を深化させ、放射線治療の計画をより精密に行うためのツールとなることが期待される。これにより、治療の最適化が進み、放射線治療の副作用を最小限に抑えることが可能となる。