講演情報

[1C04]トロンの連続吸入と分割吸入がマウス大腸炎の重症度に及ぼす作用の比較検討

*片岡 隆浩1、直江 翔太1、田中 歩1、竹中 伶樹1、的場 文哉1、神﨑 訓枝2、迫田 晃弘2、山岡 聖典1 (1. 岡山大、2. JAEA)

キーワード:

トロン、連続・分割吸入、大腸炎、DAIスコア

ウランの子孫でα線放出核種であり唯一気体でもある身近なラドンの吸入は,マウス諸臓器中の抗酸化機能などを亢進させ,酸化ストレス由来の障害を抑制することを我々は明らかにしている。本研究では,このラドンの放射性同位体であるトロンの連続吸入と分割吸入がデキストラン硫酸ナトリウム(DSS)誘導マウス大腸炎の重症度に及ぼす作用に関して比較検討した。すなわち,マウスに疑似(Sham)吸入,トロン(500Bq/m³)吸入を8日間の連続または1日おき分割して施した。吸入開始1日後から,3%DSS含有水の自由摂取を7日間行い安楽死させた。その結果例として,大腸炎の指標(DAIスコア)は,経過日数に依存して増加したが,連続吸入の場合に2日目で有意に減少し,6日目で分割吸入より有意に増加した。これより,トロンの連続吸入は分割吸入に比べ早期に大腸炎に対して抑制効果のあることがわかった。

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