講演情報

[1K03]放射性廃棄物固化材としてのジオポリマー(12) 焼却灰含有ジオポリマー中塩素の脱着分配係数の改善

*足立 栄希1、関根 伸行1 (1. 富士電機株式会社)

キーワード:

ジオポリマー、塩素、焼却灰

ジオポリマー(GP)は金属イオン等のカチオンを内部に吸着・保持する事ができ、水暴露時でもカチオンを内部に保持する事ができる。放射性廃棄物固化体は、埋設処分後、地下水等に暴露される事を前提としているため、GPの放射性元素固化体としての利用が検討されている。一方、GPは塩素等のアニオンは吸着・保持できないため、水暴露でCl-36等の放射性アニオンは溶出してしまう。そのためアニオン含有廃棄物の固化には添加材等での対策が必要になる。今回、添加材を使わず、GPの加熱収縮性を利用したアニオン固定化能改善方法を検討した。模擬廃棄物として塩素含有焼却灰を選定し、それを含有したGPを加熱した結果、体積が収縮し塩素脱着分配係数は埋設基準値以上となった。これは加熱収縮によりGP内部の水浸透可能な空隙が減少し塩素溶出が抑制された結果と考えられる。以上のことから廃棄物固化後の加熱処理でGP廃棄体に耐水機能を付与する事ができる。

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