講演情報

[2A17]BNCT照射中性子ビームのリアルタイム絶対量計測

*原田 恭介1、上村 晃生1、山西 弘城2、志賀 大史2、中村 哲志3、島田 健司4、中村 勝4、藤井 亮4、髙田 真志1 (1. 防衛大学校、2. 近畿大学原子力研究所、3. 国立がん研究センター、4. (株)CICS)

キーワード:

ホウ素中性子捕捉療法、シリコン半導体検出器、リアルタイム測定、中性子

ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)は、ホウ素と中性子の核反応を利用したがん治療である。BNCT照射中性子量の計測評価には中性子金放射化法が利用されているが、即時性がないためリアルタイム手法が求められている。リアルタイム中性子検出器として、フッ化リチウム(LiF)蒸着膜とシリコンダイオードを組み合わせた検出器を採用した。この検出器は、熱中性子感度がLiF蒸着量に比例する特徴を有し、水晶振動子を用いることでLiF蒸着量を約1%のばらつきで測定できる。LiF蒸着量を中性子ビーム強度に最適化することで、病院設置型BNCT中性子場においても測定が可能である。第1段階として、近畿大学原子炉内部の中性子照射場で中性子量を計測し、金放射化法によって得られた結果と1%以内で一致した。第2段階として、国立がん研究センターのBNCT中性子場で同様の計測を実施した。この様に、本中性子検出器は中性子校正場に依存せず中性子ビームの絶対強度を導出できる。

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