講演情報

[2B16]Li2TiO3-Li4SiO4混合セラミックス材の材料特性及びトリチウム放出挙動に及ぼす鉛添加の影響

*三福寺 旭1、周 啓来2、小林 真3、大矢 恭久1 (1. 静岡大、2. 武漢理工大、3. 核融合研)

キーワード:

ブランケット、トリチウム、混合セラミックス

固体ブランケットのトリチウム放出挙動の解明は核融合炉を持続的に運転するために必要不可欠となる。本研究では武漢理工大学にて調製した鉛を添加したLi2TiO3-Li4SiO4試料を京都大学研究用原子炉(KUR)にて中性子照射し、昇温脱離法(TDS)で生成したトリチウムの放出挙動、液体シンチレーションで全トリチウム放出量を評価するとともに、電子スピン共鳴装置(ESR)にて欠陥種の同定およびその消滅挙動を評価した。また、X線光電子分光装置(XPS)によってバンドギャップ及び表面の化学状態を分析した。試料のバンドギャップは、鉛無しの試料は2.78 eV、鉛添加の試料は4.53 eVであった。鉛の伝導体と電気陰性度が高い酸素の価電子帯のエネルギー差が大きくなり、鉛添加の試料は、放射線などの影響を受けにくく、高温条件下での安定性があることが分かった。

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