講演情報

[2C04]ALPS処理水の海洋放出に向けた分析技術の確立について(1)ALPS処理水中のFe-55分析手法

*東海林 達也1、畑中 直人2、佐々木 宏訓1、後藤 真佳1、石橋 将人1、佐藤 博信1、鈴木 純一1、秋元 友寿2 (1. 東電HD、2. 東京パワーテクノロジー)

キーワード:

Fe-55、低エネルギー光子スペクトロメトリー、イオン交換クロマトグラフィー

東京電力HDでは2023年8月からALPS処理水の海洋放出を開始した。海洋放出にあたり、希釈放出前に放出基準(告示濃度比総和1未満)を確認する核種を改めて徹底的に検証し29核種を選定した。その中で東京電力グループにおける分析実績および分析法を有していなかったFe-55が新たに選定されたことから、分析体制を整備する必要があった。そこで、陰イオン交換クロマトグラフィー等により鉄を分離し、Fe-55が放出する低エネルギーX線を検出可能なGe半導体検出器を用いた分析法を検討した。検討の結果、Fe-55の告示濃度限度の1/100となる目標検出下限値20Bq/Lを満足し、また東京電力グループ外の分析機関との比較検証試験により、Fe-55スパイク試料に対しても良好な分析値が得られたことから、本手法をALPS処理水の放出前分析へ適用した。

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