講演情報

[3I06]ケーブルラックの耐震性向上に向けた新たな構造形式の提案(3) その3 Running応答スペクトルを用いた振動特性の考察

*深沢 剛司1、古屋 治1、饗庭 天暉1、赤岩 秀哉1、藤田 聡1、西脇 一真2、泉 敬介2 (1. 東京電機大学、2. 関電工)

キーワード:

ケーブルラック、耐震性、応答スペクトル

その3では,提案構造と従来構造との地震応答性状を,時間情報を付与した応答スペクトル(Running応答スペクトル)を用いて考察する.加振実験により,従来構造では応答変位に有意な残留変位が生じたが,提案構造ではそれは確認されなかった.それらの地震応答をRunning応答スペクトルで評価した結果,従来構造の残留変位が生じた地震応答では,全ねじボルトの損傷に起因して主要な固有振動数が時間の経過とともに変化することが確認された.一方,提案構造では加振前後で主要な固有振動数に変化は認められなかった.さらに,地震動の入力レベルを増大させた実験により,従来構造では全ねじボルトの端部で破断が確認され,その固有振動数には有意な変化が認められた.一連の結果から,固有振動数の変化と損傷との相関性が高いことが確認された.また,その相関性から本提案構造は地震動に対して高い耐震性が確保可能であることが明らかとなった.

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