セッション詳細
[S6]せん妄の薬理学的予防介入とその実現のための精度の高い予測診断の開発
2025年11月13日(木) 13:10 〜 15:10
第5会場(本館1F Room C-2)
座長:八田 耕太郎(順天堂大学医学部附属練馬病院)、金沢 徹文(大阪医科薬科大学)
せん妄の臨床は、多方面からの研究の進展によって10年前とは全く異なり、さらに進化しようとしている。特に、せん妄の薬理学的な予防について、メラトニン受容体作動薬は最新のメタ解析で有効性が示され、オレキシン受容体拮抗薬は治験で部分的にしろ有効性が示されている。このように薬理学的な予防が現実的になるにつれ、せん妄発症を予測することの意義は大きくなり、さらに精度の高さが求められるようになっている。本シンポジウムではまずせん妄の薬理学的な予防研究の現在までの到達点を概説し(順大・八田)、臨床情報を基にしたAIアプリ(日本医大・岸,NCC・小川)や簡易脳波計(阪大・畑,大阪医薬大・西澤)によるせん妄発症予測研究の進捗状況を報告し、せん妄の新たな病態機序としてのEpigenetics仮説(鳥取大・山梨)も含めて、臨床現場を変えつつある研究を紹介しながら、さらに10年先を展望したい。
導入
[S6-1]せん妄の薬理学的予防介入研究の現状
*八田 耕太郎1 (1. 順天堂大学医学部附属練馬病院)
[S6-2]AIによるせん妄予測:ICUにおける術後せん妄予測
*岸 泰宏1,4、大山 覚照1,2、山口 貴子3、内山 翔太郎1、Dodsworth Benjamin5、Schmutz Nayeli 5、Klepper John5 (1. 日本医科大学武蔵小杉病院精神科, 2. 名古屋市立大学東部医療センター, 3. 日本医科大学武蔵小杉病院看護部, 4. 医療法人岸会岸病院, 5. PIPRA)
[S6-3]臨床情報を基にしたせん妄発症予測の試み
*小川 朝生1 (1. 国立がん研究センター東病院)
[S6-4]ポータブル脳波デバイスを用いた機械学習による心臓血管手術後せん妄の発症予測モデルの開発
*畑 真弘1 (1. 大阪大学大学院医学系研究科精神医学教室)
[S6-5]BSEEG(Bispectral EEG)を用いたせん妄の予後予測:
1077症例の解析から見えた展望
*西澤 由貴1 (1. 大阪医科薬科大学)
[S6-6]せん妄のエピジェネティクス研究
*山梨 豪彦1 (1. 鳥取大学医学部 脳神経医科学講座 精神行動医学分野)
