セッション詳細

[S15]統合失調症死後脳から病因・病態を抽出する

2025年11月14日(金) 13:10 〜 15:10
第4会場(本館1F Room C-1)
座長:入谷 修司(桶狭間病院藤田こころケアセンター附属脳研究所)、鳥居 洋太(名古屋大学医学部附属病院精神科)
精神神経疾患の病態解明においては、画像研究や遺伝子検索の進歩がすすんでも、脳試料の検索は必須不可欠である。特に統合失調症などの、いわゆる内因性の精神疾患病因解明はいまだ不明な点が多く、多因子が関わっていることはわかっているが、いまだ突破口をみいだす事ができない。例えば、統合失調症の画像研究では、経過とともに脳萎縮が再現性をもって報告されているが、脳で具体的にどのような機序で起きているかは解明されていない。一方で、統合失調症死後脳研究は、その脳試料については歴史的に欧米のブレインバンクに依拠してきた歴史がある。漸く日本でも精神科ブレインバンクがスタートしている。今回のシンポジウムでは、統合失調症死後脳研究において、病態解明にむけての様々な切り口やアプローチを共有することで病態解明へのブレークスルーを勘案し、かつ精神科ブレインバンクの重要性を確認することを目的とした。

[S15-1]ヒト死後脳を使用した細胞種別の発現解析

*文東 美紀1 (1. 熊本大学大学院生命科学研究部)

[S15-2]統合失調症死後脳におけるタンパク質翻訳後修飾解析の現在

*日野 瑞城1,2、宍戸 理紗2、細貝 優人2、旗野 将貴2、長岡 敦子2,3、濱崎 英臣4、柿田 明美4、富田 博秋1,5、國井 泰人1,2 (1. 東北大学 災害科学国際研究所 災害医学研究部門 災害精神医学分野, 2. 福島県立医科大学 医学部 神経精神医学講座, 3. 東北大学病院 精神科, 4. 新潟大学脳研究所 病理学分野, 5. 東北大学大学院医学系研究科 精神神経学分野)

[S15-3]精神疾患研究におけるヒト死後脳オミクス解析の意義と今後の展望
〜iPS細胞研究との接点から〜

*有岡 祐子1,2 (1. 名古屋大学医学部附属病院, 2. 名古屋大学大学院医学系研究科精神疾患病態解明学)

[S15-4]プロテオグリカン硫酸基供与システムに着目した精神病の分子病態解明の試み

*山本 直樹1,2,3、上里 彰仁1、西川 徹4,5 (1. 国際医療福祉大学基礎医学研究センター, 2. 国際医療福祉大学薬学部薬学科, 3. 東京都立大学大学院理学研究科神経生物学教室, 4. 昭和医科大学医学部薬理学講座医科薬理学部門, 5. 京都府立医科大学大学院精神機能病態学)

[S15-5]精神疾患における髄鞘形成障害 -死後脳研究と動物モデル研究の統合-

*牧之段 学1,2 (1. 熊本大学大学院 生命科学研究部神経精神医学講座, 2. 藤田医科大学精神・神経病態解明センター変革融合精神医学部門)

[S15-6]脳からみた統合失調症−精神科ブレインバンクの過去・現在・未来−

*入谷 修司1 (1. 桶狭間病院藤田こころケアセンター附属脳研究所)