セッション詳細
[S27]ストレス応答ダイナミクスの多層的理解
2025年11月15日(土) 13:10 〜 15:10
第1会場(Annex 1)
座長:古屋敷 智之(東京科学大学大学院医歯学総合研究科薬理学分野)、内田 周作(東京科学大学総合研究院難治疾患研究所)
ストレス応答の理解と対処は、現代の公衆衛生上の重要課題である。ストレス応答は、遺伝環境相互作用、睡眠、炎症など多様な影響を受けながら、分子・神経・症状など多層的なレベルで複雑なダイナミクスを示すことが明らかとなってきているが、メカニズム全体の包括的な理解には至っていない。本シンポジウムでは、ストレス応答についてそれぞれの立場から先駆的な研究を行っている演者たちが、これまでの研究を紹介し、多角的に議論する。ヒトの臨床・理論研究として、長峯はPTSD症状の長期的変化を、千葉は病態モデルに基づく横断・短期的ストレス症状のダイナミクスを紹介する。また、動物モデルや分子といった基礎研究の視点から、林は睡眠・覚醒、古屋敷は炎症、内田は遺伝環境相互作用に基づくストレス応答のダイナミクスを紹介する。臨床・基礎・理論の融合は包括的な理解を促進し、ストレス応答を制御する手法の創出につながると期待される。
導入
[S27-1]ストレス関連脳病態を生み出す神経・免疫・代謝連関
*古屋敷 智之1 (1. 東京科学大学大学院医歯学総合研究科薬理学分野)
[S27-2]睡眠異常と精神神経疾患の双方向性の関係性解明へ向けたマウス研究
*林 悠1,2 (1. 東京大学大学院理学系研究科, 2. 筑波大学高等研究院(TIAR)国際統合睡眠医科学研究機構(WPI-IIIS))
[S27-3]ストレスによる行動変容の多様性を創発する脳内メカニズム
*内田 周作1 (1. 東京科学大学総合研究院難治疾患研究所)
[S27-4]ヒトのストレス症状の長期的ダイナミクス
*長峯 正典1、斉藤 拓1、戸田 裕之2 (1. 防衛医科大学校 防衛医学研究センター 行動科学研究部門, 2. 防衛医科大学校 精神科学講座)
[S27-5]ストレス症状のダイナミクスと状態依存的な介入に向けた取り組み:
PTSDにおける不均一性の構造と脳内機構の検討
*千葉 俊周1 (1. 国際電気通信基礎技術研究所 行動変容研究室)
