特別討論会
特別討論会について
◎特別討論会の講演分野
B-1) 有機化学の最前線(有機合成化学協会)
B-2) 次世代エネルギーの未来を支える電気化学(電気化学会)
B-3) DX時代における分析化学の革新と未来(分析化学会)
B-4) 未来に向けた高分子材料の高機能化 (高分子化学)
B-5) 接着・粘着、ゴム・エラストマー研究の最前線(接着学会・ゴム協会)
B-6) 生理機能を制御する多様な脂溶性分子(油化学会)
B-7) 機能性色材の動向 (色材協会)
B-8) 電池・電極技術のためのプラズマ・表面技術(表面技術協会)
B-9) 地域から拓くカーボンニュートラルの道:再エネと循環型社会の展望(化学工学会)
B-10)日本化学会東海支部奨励賞受賞講演
B-1) 有機化学の最前線(有機合成化学協会)
支部長 八谷 巌(三重大学), 担当者 岡 夏央(岐阜大学)
主旨:有機化学は、自然現象や生命現象を分子レベルで理解し、新たな機能をもつ分子を創出する科学として、人類の発展に寄与してきました。現代社会の様々な課題解決に向け、有機化学の果たす役割はますます重要性を増しています。本特別討論会「有機化学の最前線」では、革新的な合成法の開発や、学際的な連携、新技術との融合などによって飛躍的に進展している有機化学の最新動向を紹介、議論します。有機化学の最前線で活躍する研究者を招聘し、最新の研究成果を共有することを目指しています。活発な議論と交流を通じて、新たなアイディアの創出と研究ネットワークの深化を図り、有機化学のさらなる発展に貢献したいと考えております。
招待講演
(1)細谷 孝充(東京科学大学 総合研究院 生体材料工学研究所)
「多機能分子創製のための高歪み化合物の開発」
(2)美多 剛 (北海道大学 化学反応創成研究拠点(WPI-ICReDD)
「小分子活性化反応の開発:量子化学計算を活用した反応設計」
依頼講演
(1)雨夜 徹(名古屋市立大学 大学院理学研究科)
「キラルスピロビフルオレン環状分子の合成と機能」
(2)荒巻 吉孝(名古屋大学大学院 工学研究科)
「光照射下におけるFrustrated Lewis Pairの触媒化学」
(3)鳴海 哲夫(静岡大学大学院 総合科学技術研究科)
「中分子ペプチドの物性改良を指向した有機合成化学」
(4)服部 倫弘(中部大学 先端研究センター)
「アミノ酸環化体への両末端ペプチド結合形成反応の開発」
※一般講演の有無:有(講演時間20 分(発表15 分、討論5分))
学生または満40才未満の希望者は、有機合成化学協会東海支部によるVIP賞の表彰対象者となります。なお、口頭発表者は有機合成化学協会の会員である必要があります。
VIP賞(特別討論会)・優秀賞(一般発表)
B-2) 次世代エネルギーの未来を支える電気化学(電気化学会)
支部長 鬼頭 賢信(日本ガイシ(株)), 担当者 萬関 一広(岐阜大学)
主旨:2050年までのカーボンニュートラル実現に向けて、これまで以上に科学技術の進展が求められている。本特別討論会では、その実現において重要な役割を果たすと期待される電気化学を基盤とした次世代エネルギー技術に焦点を当てる。具体的には、光エネルギーの変換を担う太陽電池や人工光合成をはじめ、二次電池や燃料電池など、エネルギーの創出・貯蔵に関わる多様なテーマを取り上げる。また、基礎研究に加え、実用化を見据えた取り組みにも注目する。第一線で活躍する研究者・技術者による基調講演および一般講演を通じて、技術基礎の発展を促すとともに、将来に向けた展望について議論を行う場とする。
キーワード:二次電池、太陽電池、燃料電池、人工光合成
招待講演
(1)遠山 智之(株式会社アイシン)
「TBA」
(2)野村 優貴(一般財団法人ファインセラミックスセンター)
「オペランド透過電子顕微鏡法を用いたLi電池のイオンダイナミクスの直接観察」
依頼講演
(1)石井 陽祐(名古屋工業大学大学院 工学研究科)
「光化学反応で充電される新奇蓄電デバイスの開発」
(2)廣岡 佳弥子(岐阜大学 環境社会共生体研究センター)
「TBA」
※関連の一般発表を募集します。講演時間は15分(発表12分,討論3分)
B-3) DX時代における分析化学の革新と未来(分析化学会)
支部長 巽 広輔(信州大学), 担当者 リム リーワ・松山 嗣史(岐阜大学)
主旨:分析化学は、生命科学、材料科学、環境科学など様々な分野を支える基盤技術であり、近年DX化に伴い、分析の自動化や高精度化,リアルタイム化を可能にし、分析化学の研究と応用に大きな変革がもたらされつつある。特に産業界における化学分析はルーティンワークになる部分が多く、これらのDX化により受ける恩恵は少なくはない。また、スマートラボの実現や現場での迅速な環境モニタリング、製造プロセスの最適化など、実用面でも大きな効果を発揮している。本特別討論会では、DX技術を活用した取り組みとともに、基礎研究や現場での実例を含む幅広い視点から、分析化学の現在と未来を展望し、産学官の垣根を越えた交流を通じて、新たな連携や研究の方向性を模索する場となることを期待している。
キーワード:環境分析、現場分析、基礎研究、プロセス最適化、持続可能性
招待講演
(1)巽 広輔(信州大学 理学部)
「液体の表面電位―わかっていること、まだわからないこと―」
依頼講演
(1)高山 信幸(富山県薬事総合研究開発センター)
「TBA」
(2)南谷 臣昭(岐阜県保健環境研究所 食品安全検査センター)
「TBA」
※一般講演の有無: なし
B-4) 未来に向けた高分子材料の高機能化 (高分子化学)
支部長 上垣外 正己(名古屋大学), 担当者 三輪 洋平・池田 将(岐阜大学)
主旨:高分子は、金属、セラミックスと並ぶ三大材料の一角であり、現代社会を根底から支える必要不可欠な材料です。特に高分子では、エンジニアリングプラスチックの様に金属材料の代替として使用される硬い材料から、エラストマーやゲルの様に柔らかく伸縮性に富んだ材料までを幅広く、そして自在につくり出すことが可能であるために、多様な高分子材料が、ありとあらゆる産業に深く浸透しています。そのため、高分子材料の更なる高性能化・高機能化は、大きな波及効果を社会にもたらし、環境やエネルギー等に関連する様々な社会問題の解決に大きく貢献するポテンシャルを秘めています。本特別討論会では、機能性高分子材料の最前線、そして、その未来展望について、本分野でご活躍の先生方による講演と議論を通じて情報発信します。本特別討論会を通じて、研究および技術者の積極的な交流を促し、融合技術の創発に向けた新たなアプローチを模索するプラットホームになることを期待しています。
キーワード:機能性高分子材料、プラスチック、エラストマー、炭素繊維
招待講演
(1)加藤 和明(京都工芸繊維大学 材料化学系)
「硬さと状靭性を両立したガラス状高分子材料」
(2)会田 昭二郎(株式会社ブリヂストン)
「エチレンを主成分とした新規エラストマー材料」
依頼講演
(1)高坂 泰弘(信州大学 繊維学部)
「迅速な応力緩和を実現するビトリマー性架橋アクリルポリマーの開発」
(2)入澤 寿平(岐阜大学 工学部)
「脱炭素社会から炭素循環社会へ 〜炭素繊維を例に〜」
※一般講演の有無: なし
B-5) 接着・粘着、ゴム・エラストマー研究の最前線(接着学会・ゴム協会)
日本接着学会中部支部 支部長 河合 道弘(東亞合成(株))
日本ゴム協会東海支部 支部長 鳥澤 浩司(東海興業(株))
担当者 内藤 圭史・三輪 洋平(岐阜大学)
主旨:接着・粘着およびゴム・エラストマーに関する技術は、自動車に代表される機械分野、また、土木・建築分野から電気・電子分野、さらには、医療分野に至るまでの、ありとあらゆる“ものづくり産業”を基盤から支えており、これらに関する新規技術の開発は莫大な波及効果を社会にもたらす。この様な背景から、接着・粘着、ゴム・エラストマーに関連の研究開発は活発におこなわれている。本討論会では、接着・粘着、およびゴム・エラストマーに関連する材料設計、また、技術開発等に関して、最前線で研究に携わられている研究者を講師としてお招きし、討論する。
キーワード:接着、粘着、ゴム、エラストマー
招待講演
(1)日本接着学会:石井 大佑(名古屋工業大学)
「生物模倣微細構造が創りだす界面における異方的機能」
(2)日本ゴム協会:隠塚 裕之(化学物質評価研究機構)
「X線CTによるゴムのクラック深さの定量化」
依頼講演
(1)日本接着学会:渡邉 大展(名古屋大学)
「炭素–ヘテロ原子二重結合のラジカル重合:主鎖にヘテロ原子を有する多様なポリマーの合成」
(2)日本ゴム協会:野呂 篤史(名古屋大学)
「非共有結合性スチレン系ブロック共重合体エラストマーの設計・評価と接着剤応用」
(3)日本ゴム協会:石田 崇人(名古屋大学)
「高分子ラジカルの動力学計算に基づく高分子固体の劣化シミュレーション」
※一般講演の有無: なし
B-6) 生理機能を制御する多様な脂溶性分子(油化学会)
支部長 纐纈 守(岐阜大学), 担当者 大橋 憲太郎・勝野 那嘉子(岐阜大学)
主旨:美味しくてついつい食べたくなる脂質(脂肪酸)は、栄養素としてばかりでなく、細胞膜や細胞内の区画を構成する脂質二重膜の主要な構成成分である。一方、これまで脂質・脂肪酸由来の生理活性は、n-6系脂肪酸であるアラキドン酸由来のエイコサノイド類が研究されており、さまざまな疾患治療の標的となってきた。現在では、分析技術と分子細胞生物学の発展に伴い、様々な新規生理活性脂質が同定・解析されている。加えて、それら脂質メディエーターの由来となる脂肪酸の精密な分析技術の開発は、栄養学的・予防医学的な知見をもたらしている。今回の特別討論会では、「生理機能を制御する多様な脂溶性分子」と題し、生体内脂肪酸の分析や生理活性脂質に関する最近の研究内容について、2人の先生方にご講演いただきます。
キーワード:生理活性脂質、精密分析、不飽和脂肪酸、TRPチャネル
招待講演
(1)石田 康行(中部大学 応用生物学部)
「微量のヒト血中のn-6系 / n-3系脂肪酸比の精密解析法の開発」
(2)勝崎 裕隆(三重大学 生物資源学部)
「カプサイシンレセプターTRPV1を活性化し、カルシウム流入を引き起こす物質と痛み」
※一般講演の有無: なし
※一般研究発表(「油化学」)において、学生による優秀発表にオレオ奨励賞を授与する。これは、油化学関連の研究者の育成と研究の活性化を目的とし、日本油化学東海支部内の学生発表の場を設け、優秀な発表に対して奨励賞を授与するとともに、日本油化学会への参加を促すものである。
B-7) 機能性色材の動向 (色材協会)
支部長 河野 芳海(静岡大学), 担当者 窪田 裕大・ 船曳 一正(岐阜大学)
主旨:色材は着色目的にとどまらず、さまざまな用途に活用されており、こうした色材は「機能性色材」と呼ばれる。機能性色材は、オプトエレクトロニクスやバイオメディカルなど多岐にわたる分野で応用され、私たちの生活に欠かせない存在となっている。本討論会では、機能性色材の分野で活躍されている方々を招いた招待講演に加え、色材に関する幅広いテーマで一般講演を募集する。講演と討論を通じて、本領域のさらなる発展を促進することを目的とする。
キーワード:π共役、色素、近赤外、吸収、発光、ラジカル
招待講演
(1) 前田 壮志(大阪公立大学大学院)
「近赤外光吸収色素の新展開 ~中間ジラジカル性の発現を通して~」
(2)小野 克彦(名古屋工業大学大学院)
「TBA」
※関連の一般発表を募集します。講演時間は15分(発表12分,討論3分)
学生さんは色材協会中部支部による奨励賞の表彰対象です。
B-8) 電池・電極技術のためのプラズマ・表面技術(表面技術協会)
支部長 平井 信充(鈴鹿工業高等専門学校), 担当者 上坂 裕之・針谷 達(岐阜大学)
主旨:電池の性能向上には,高容量で劣化なく駆動する電極などの開発が不可欠である。大面積かつ均一にナノ材料を作製可能な手法として,低温プラズマプロセスが注目されている。低温プラズマプロセスは,半導体作製にも用いられる制御性の高いプロセスである。本セッションでは,プラズマを用いた電池・電極作製技術について招待講演と一般講演を通じて,本領域のさらなる発展を促す。
キーワード:プラズマ,ナノ材料,電極材料,次世代電池
招待講演
(1)太田 貴之(名城大学 理工学部 電気電子工学科 教授)
「TBA」
(2)内田 儀一郎(名城大学 理工学部 電気電子工学科 教授)
「TBA」
※関連の一般発表を募集します。講演時間は15分(発表12分,討論3分)
B-9) 地域から拓くカーボンニュートラルの道:再エネと循環型社会の展望(化学工学会)
支部長 加藤 禎人(名古屋工業大学), 担当者 義家 亮・小林 信介(岐阜大学)
主旨:カーボンニュートラル社会の実現に向け、地域の実情に最適化された再生可能エネルギーと資源の循環型ネットワークが注目されている。本セッションでは、地域主導の脱炭素化、分散型社会の構築、地方創生の観点から、多様な技術や制度のあり方を議論し、全国一律的な枠組みにとらわれない持続可能な未来像を展望する。
キーワード:カーボンニュートラル、再生可能エネルギー、地域活性化、資源循環
招待講演
(1)杉山 範子(名古屋大学環境学研究科 特任教授,東海学園大学教育学部 教授)
「TBA」
(2)井上 博成(一般社団法人CoIU設立基金 代表理事)
「TBA」
※一般講演の有無: なし
B-10) 日本化学会東海支部奨励賞受賞講演
支部長 森田 靖(愛知工業大学), 担当者 村田 剛志(愛知工業大学)・池田 将(岐阜大学)
依頼講演
(後日公開予定)