セッション詳細
シンポジウム3「核酸高次構造:グアニン四重鎖に着目した神経変性疾患の病態解明と創薬研究」
2025年11月21日(金) 8:50 〜 10:50
第4会場(朱鷺メッセ 3F 中会議室302B)
座長:長谷川 隆文(国立病院機構仙台西多賀病院 脳神経内科),齊藤 貴志(名古屋市立大学脳神経科学研究所)
DNA・RNA高次構造には多様性がある。DNAの基本的な構造はB型DNAと呼ばれる右巻き二重らせんであるが、それ以外にも左巻き(Z型)、三重鎖(H型)、ヘアピン型など非B型DNA・RNAがあり、配列の特徴や環境要因により多様な構造を形成する。非B型の一つであるグアニン四重鎖(G4:G-quadruplex)は、グアニンが豊富な配列領域で形成されるRNase耐性を持つRNA高次構造である。G4の高次構造は、4つのグアニン分子がGカルテットと呼ばれる正方形の平面配置をとり、それらが互いの上に積み重なることで形成される。通常G4は細胞内で構造形成と構造展開が平衡状態で保たれ、全mRNA内に約3000箇所存在する。G4はゲノムの安定性や遺伝子発現の制御機能を有し、発癌やウイルス感染などに重要な役割を果たしている。また、G4自体は高い自己集合性を有すると共にG4が核となるRNAで相分離現象を引き起こし、神経変性疾患の病態・創薬ターゲットとして注目されているストレス顆粒の形成や、αシヌクレインやタウの凝集・伝播にも関与していることが判ってきた。本シンポジウムではG4バイオロジーの分野でご活躍されているトップランナーの先生方に最新の知見を紹介頂き、G4の生物学的・病態メカニズム制御の現在地を確認すると供に、神経変性疾患分野における今後の応用面について多角的な視点から議論する場としたい。
[SY3-1]核酸高次構造「グアニン四重鎖」の生物学的意義
○正井 久雄1, 寺 正行2 (1.東京都医学総合研究所, 2.東京農工大学 大学院工学研究院)
[SY3-2]神経細胞におけるRNAグアニン四重鎖構造の病態生理学的役割
○朝光 世煌 (理化学研究所 生命医科学研究センター)
[SY3-3]RNAグアニン四重鎖を足場としたαシヌクレイン凝集と神経変性機構の解明
○矢吹 悌1,2, 松尾 和哉1,2, 塩田 倫史1,2 (1.熊本大学 発生医学研究所 ゲノム神経学, 2.熊本大学 薬学部)
[SY3-4]C9-ALS/FTDの病態基盤:グアニン四重鎖RNAを標的としたFUSによるRAN翻訳制御
○永井 義隆1,2 (1.近畿大学 医学部 脳神経内科, 2.近畿大学 ライフサイエンス研究所)
