セッション詳細
ホットトピックス「脳内タウ病理を同定する体液バイオマーカーの新展開」
2025年11月22日(土) 16:15 〜 17:00
第6会場（朱鷺メッセ 2F 中会議室201）
座長：岩田 淳(東京都健康長寿医療センター)
[HT]脳内タウ病理を同定する体液バイオマーカーの新展開
○堀江 勘太1,2, Randall J. Bateman2
（1.エーザイ株式会社, 2.Washington University School of Medicine）
◆略歴
2005 年 京都工芸繊維大学卒業
2007 年 京都工芸繊維大学大学院修士課程修了
2007 年 エーザイ株式会社 入社
2014 年 京都大学 博士号（薬学）取得
2019 年 ワシントン大学医学部 客員研究員
2021 年 ワシントン大学医学部 特任准教授（現任）
2022 年 エーザイ株式会社 モレキュラープロファイリング部 部長
2023 年 エーザイ株式会社 Discovery Concept Validation ファンクション デピュティヘッド
2025 年 エーザイ株式会社 Human Biology Creation Hub ヘッド 兼 トランスレーショナルサイエンス部 部長（現任）
質量分析に代表される様々な分析技術を用い，ヒト生体試料の解析に端を発する新規のヒューマンバイオロジー解明と，それに基づく創薬研究を進めている．エーザイにおいては，現在ワシントン大学医学部が主導する優性遺伝アルツハイマーネットワーク試験ユニット（DIAN-TU）が実施する優性遺伝アルツハイマー病に対する臨床第 II/III 相試験において評価中の抗 MTBR（Microtubule binding region : 微小管結合領域）タウ抗体 : E2814 を含む，神経変性疾患を対象とする創薬トランスレーショナル研究をリードしている．企業研究に加えて，ワシントン大学におけるアカデミア研究も行っており，アルツハイマー病及び原発性タウオパチーのバイオマーカーおよび発症機構についてトランスレーショナル研究を進めている．近年，血漿及び脳脊髄液中の特定のタウ種が，アルツハイマー病及び原発性タウオパチーの指標となり得ることを見いだし1-3，薬剤臨床開発への応用を展開中である．
1. Horie K, Barthélemy NR, Spina S, VandeVrede L, He Y, …, Gabelle A, Miller BL, Boxer AL, Bateman RJ, Sato C, CSF tau microtubule- binding region identifies pathological changes in primary tauopathies, Nature Medicine, 2022, 28, 2547-2554
2. Horie K, Salvadó G, Barthélemy NR, Janelidze S, Li Y, …, Stomrud E, Ossenkoppele R, Schindler SE, Hansson O, Bateman RJ, CSF MTBR-tau243 is a specific biomarker of tau tangle pathology in Alzheimer’s disease, Nature Medicine, 2023, 29, 1954-1963
3. Horie K, Salvadó G, Koppisetti RK, Janelidze S, Barthélemy NR, …, Palmqvist S, Ossenkoppele R, Schindler SE, Hansson O, Bateman
RJ, Plasma MTBR-tau243 biomarker identifies tau tangle pathology in Alzheimer’s disease, Nature Medicine, 2025, 31, 2044-2053
（1.エーザイ株式会社, 2.Washington University School of Medicine）
◆略歴
2005 年 京都工芸繊維大学卒業
2007 年 京都工芸繊維大学大学院修士課程修了
2007 年 エーザイ株式会社 入社
2014 年 京都大学 博士号（薬学）取得
2019 年 ワシントン大学医学部 客員研究員
2021 年 ワシントン大学医学部 特任准教授（現任）
2022 年 エーザイ株式会社 モレキュラープロファイリング部 部長
2023 年 エーザイ株式会社 Discovery Concept Validation ファンクション デピュティヘッド
2025 年 エーザイ株式会社 Human Biology Creation Hub ヘッド 兼 トランスレーショナルサイエンス部 部長（現任）
質量分析に代表される様々な分析技術を用い，ヒト生体試料の解析に端を発する新規のヒューマンバイオロジー解明と，それに基づく創薬研究を進めている．エーザイにおいては，現在ワシントン大学医学部が主導する優性遺伝アルツハイマーネットワーク試験ユニット（DIAN-TU）が実施する優性遺伝アルツハイマー病に対する臨床第 II/III 相試験において評価中の抗 MTBR（Microtubule binding region : 微小管結合領域）タウ抗体 : E2814 を含む，神経変性疾患を対象とする創薬トランスレーショナル研究をリードしている．企業研究に加えて，ワシントン大学におけるアカデミア研究も行っており，アルツハイマー病及び原発性タウオパチーのバイオマーカーおよび発症機構についてトランスレーショナル研究を進めている．近年，血漿及び脳脊髄液中の特定のタウ種が，アルツハイマー病及び原発性タウオパチーの指標となり得ることを見いだし1-3，薬剤臨床開発への応用を展開中である．
1. Horie K, Barthélemy NR, Spina S, VandeVrede L, He Y, …, Gabelle A, Miller BL, Boxer AL, Bateman RJ, Sato C, CSF tau microtubule- binding region identifies pathological changes in primary tauopathies, Nature Medicine, 2022, 28, 2547-2554
2. Horie K, Salvadó G, Barthélemy NR, Janelidze S, Li Y, …, Stomrud E, Ossenkoppele R, Schindler SE, Hansson O, Bateman RJ, CSF MTBR-tau243 is a specific biomarker of tau tangle pathology in Alzheimer’s disease, Nature Medicine, 2023, 29, 1954-1963
3. Horie K, Salvadó G, Koppisetti RK, Janelidze S, Barthélemy NR, …, Palmqvist S, Ossenkoppele R, Schindler SE, Hansson O, Bateman
RJ, Plasma MTBR-tau243 biomarker identifies tau tangle pathology in Alzheimer’s disease, Nature Medicine, 2025, 31, 2044-2053