講演情報

[U09-P35]トンガ海底火山噴火による赤道を横切る沿磁力線電流の生成

*家森 俊彦1、西岡 未知2、大塚 雄一3、新堀 淳樹3 (1.京都大学、2.情報通信研究機構、3.名古屋大学)

キーワード:

音波共鳴、沿磁力線電流、地磁気振動、GPS全電子数振動

2022年1月15日の04:14UT頃に開始したトンガ火山噴火の直後に、鉛直音波共鳴周期に近い4分前後の周期の地磁気の振動が、サモアのApiaとハワイのHonoluluの両地点で観測された。振幅はそれぞれ2nTと0.2nTで、Apiaでは噴火約7分後から明瞭な振動が開始した。Apiaと火山の間の距離は約841kmあるため、音波が火山からApiaまで届くのには約40分を要する。それゆえ、噴火から僅か7分後に観測された磁場振動は、火山から鉛直上方に伝播した音波が、電離層でダイナモ電流を流し、その磁場効果をApiaで観測したと考えるのが妥当である。相互相関解析の結果からは、磁場東西成分の振動が、ApiaとHonoluluで逆位相であるが、時間差はゼロであることがわかる。火山とハワイはお互いに磁気的共役点に近いので、このことから、火山上空で生成された電離層電流が、磁力線に沿って反対半球に流れ、赤道を横切る沿磁力線電流を形成したと考えられる。GPS TECの変動もサモアとハワイで噴火直後から観測されており、その生成メカニズムについても議論する。