講演情報
[PEM13-P04]あらせ衛星で観測されたコーラス波動に伴う電子フラックス変動現象の統計解析
*德田 晴哉1、頭師 孝拓1、栗田 怜2、小嶋 浩嗣2、笠原 慧3、横田 勝一郎4、笠原 禎也5、松田 昇也5、中村 紗都子6、熊本 篤志7、土屋 史紀7、松岡 彩子8、三好 由純6、篠原 育9 (1.奈良工業高等専門学校、2.京都大学生存圏研究所、3.東京大学、4.大阪大学・理学研究所、5.金沢大学 自然科学研究科、6.名古屋大学 宇宙地球環境研究所、7.東北大学大学院理学研究科、8.京都大学 理学研究科、9.宇宙航空研究開発機構/宇宙科学研究所)

キーワード:
あらせ衛星、コーラス波動、電子フラックス、共鳴
地球内部磁気圏では、波動粒子相互作用によって高エネルギー電子が加速・消失することが知られている。Kurita et al. (2018) では、あらせ衛星で観測された upper band chorus によって、電子ピッチ角分布が変動する現象が報告されている。このイベントでは、速度空間において有効な波動粒子相互作用が期待される領域で、ピッチ角分布の変動が発生し、 resonant ellipses に沿って電子フラックスが増加していることが示されている。本研究では、このような現象の更なる理解に向けて、あらせ衛星で取得された長期間のデータを用いて、コーラス波動に伴う電子フラックスの変動現象を解析した。あらせ衛星に搭載された中間エネルギー電子分析器 (MEP-e) 及びプラズマ波動・電場観測器 (PWE) の観測データから、コーラス波動に対応して電子フラックスが急激に変動を起こしているイベントを抽出した。イベントは、2017年3月~2018年5月までの期間において72件確認されている。本研究ではこれらのイベントにおいてサイクロトロン共鳴及びランダウ共鳴のresonant ellipsesを算出し、電子ピッチ角分布の変動と比較して解析を試みた。しかし、イベントの多くの時刻でUHR周波数が決定できず、プラズマ周波数が得られなかった。そこで、イベントの多くでラングミュア波とみられる磁力線平行方向に強い電場成分を持つ静電波がコーラス波動と同時に観測されていることを利用し、そのような波動が見られる63件のイベントにおいてはラングミュア波の周波数をプラズマ周波数としてresonant ellipsesを算出した。このような解析を行った結果、90%のイベントにおいてピッチ角分布がサイクロトロン共鳴のresonant ellipsesに沿って変動していることが明らかになった。
