講演情報

[PPS06-P16]deck.glを用いた月GIS開発

*伊深 康一郎1、荻野 魁人2、後藤 瑞季2、出村 裕英3、大竹 真紀子3 (1.公立大学法人会津大学コンピュータ理工学部、2.公立大学法人会津大学コンピュータ理工学研究科、3.公立大学法人会津大学ARC-Space)

キーワード:

月、GIS

米国のアルテミス計画を筆頭に、世界で月極域探査・開発に注目が集まっている。月極域探査や開発の計画を検討する際には、データの可視化・解析を可能とする地理情報システム:GIS(Geographic Information System) が役立つ。既存の月面GISとして、NASA Moon Trek [1]やLRO QuickMap [2]が挙げられるが、これらのGISでは開発側が提供しているデータのみを取り扱うことが可能である。したがって、月極域データプロダクトを新たに生成した際には、それらを載せられるためのGISが必要になる。
本研究の目的は、本セッションのポスター発表二件、荻野ほか「GISに搭載するための機械学習によるDEMの超解像や自動地形地質区分類」と後藤ほか「Deeplabv3+を用いた『かぐや』マルチバンド画像の領域分割による自動地形地質図判読の試み」で生成されたデータを解析・表示するためのGISを開発することである。GISの開発におけるデータの表示には、地理ビジュアライズフレームワークの一つであるdeck.gl [3]を用いた。deck.glの採用理由は、2次元だけでなく3次元の表示が出来るためである。加えて、ArcGIS APIやMapbox APIといった有料プラットフォームが提供する機能に依存することなく、開発が可能だという理由もある。
本研究では、NASA Moon Trek APIで公開されているデータセットを用いて、試験的にデータの表示を行った。北極のデータセットとして、"LRO LROC WAC Image Mosaic, N Pole", 南極のデータセットとして"LRO LROC WAC Image Mosaic, S Pole", 全球の基本図データセットとして、"LRO LROC WAC Image Mosaic"を使用した。
結果、月極域のポーラーステレオ投影図の表示および、月全球表示が可能になった。この基本図はマウス操作でシームレスな拡大・縮小を行える。また、データベースやサーバーの設計といったサーバーサイドの構築を行った。これにより、今後新たな解析機能の追加が容易であるGISの土台を開発することに成功した。

Refences:
[1] NASA Moon Trek https://trek.nasa.gov/moon/
[2] LROC QuickMap https://quickmap.lroc.asu.edu/
[3] deck.gl https://deck.gl/