講演情報
[U14-05]「田谷の洞窟」保存活動における研究者と地域の連携する社会貢献
地下文化遺産に関する調査・研究成果を活用した多層的地域貢献の実践★招待講演
*田村 裕彦1、早川 裕弌2、守田 正志3、小倉 拓郎4、小口 千明5、緒方 啓介6 (1.田谷の洞窟保存実行委員会、2.北海道大学 地球環境科学研究院、3.横浜国立大学 大学院都市イノベーション研究院 都市イノベーション部門、4.兵庫教育大学 学校教育研究科、5.埼玉大学 大学院 理工学研究科 環境科学・社会基盤部門、6.鶴見大学 文学部 文化財学科)
キーワード:
地下文化遺産、アウトリーチ、小大連携、探究学習、地域福祉連携、研究調査の地域貢献
地下文化遺産は、様々な大陸、様々な文化圏及び民族が築造している人工創造物である。地下文化遺産に関する調査・研究は、歴史や考古学などの人文系の学問に加え、地質、地盤、地形、地理、環境などの自然科学分野や掘削技術や空間築造技術などの土木建築工学などの多分野にわたる。このような、地下文化遺産の多分野横断型の調査・研究のプロセスと成果は、縮小社会に向かっている我が国における小さな地域の「地域力の向上」に寄与することが出来る重要な地域資料となる。横浜市栄区にある地域史跡「田谷の洞窟」は、全長約570m、三階建ての構造を持ち、大小11のドーム状空間の壁や天井に200点を超える宗教レリーフが配された横浜市登録史跡の地下文化遺産である。筆者らは、2017年に「田谷の洞窟保存実行委員会」を立ち上げ、この地下文化遺産の基礎的な調査を実施している。その調査内容は、多岐にわたり、地質風化、3次元空間情報、地理・地形、文化財、土木・建築、都市計画学など様々な分野にわたる。これらの多分野横断的な調査活動から、田谷の洞窟の周辺環境・空間に関する過去・現在・未来を考察することが出来る成果が出てきている。本発表では、横浜市栄区にある地域史跡の「田谷の洞窟」の保存活動に参画する様々な研究者らと地域住民の連携する多層的な地域貢献活動についての事例を提示し、研究調査活動の地域貢献の可能性を議論する。