講演情報
[PPS05-P09]金星観測システムシミュレーション実験によるあかつき中間赤外カメラ観測データ同化の検証
*藤澤 由貴子1、杉本 憲彦1、小守 信正1、安藤 紘基2、高木 征弘2、村上 真也3、神山 徹4、前島 康光5 (1.慶應義塾大学、2.京都産業大学、3.宇宙航空研究開発機構、4.産業技術総合研究所、5.神戸大学)
キーワード:
金星大気、データ同化、あかつき
本研究は、金星大気大循環モデル「AFES-Venus」[1] を基にした金星大気データ同化システム「ALEDAS-V」[2] を用いて、金星探査機あかつきの中間赤外カメラ(LIR)から得られる温度を同化し、金星の客観解析データを作成することを目的としている。LIR観測は昼側と夜側両方の雲頂付近の観測が可能であるが、昼面から夜面の観測の遷移には約4か月を要し、一方の地方時からの観測が数か月連続するという特徴がある。このため、実観測データを同化するにあたっては、観測データの空間的偏りによる同化への影響を理解しておく必要がある。Sugimoto et al. [3] では、昼面や夜面のみの疑似観測データを同化する観測システムシミュレーション実験 (OSSE) を行っている。本発表では、LIR実観測データの実態により即した合成観測データを用意して長期に及ぶOSSEを行い、スーパーローテーション(高度70 km付近における自転速度を超える東西風)の速度の改善性をもとに検証を行った。
図は、東西平均の東西風(カラー, m/s)と温度(コンター, K)の緯度高度図であり、実験期間6か月(地球時間)のうち最後の1か月を時間平均している。同化なし実験(free run; 図a)におけるスーパーローテーションは130 m/sと、観測(~100 m/s)に比べて速い。昼面のみの合成観測を同化した実験(図1b)ではスーパーローテーションは大きく減速、夜面のみの合成観測を同化した実験(図1c)では、スーパーローテーションは赤道で加速となり、いずれも観測結果と異なる様相を示した。発表では、こうした観測データの空間的偏りの影響を最小限にするべく、データ同化システムにおける各種パラメータを調整した結果なども紹介する。
図は、東西平均の東西風(カラー, m/s)と温度(コンター, K)の緯度高度図であり、実験期間6か月(地球時間)のうち最後の1か月を時間平均している。同化なし実験(free run; 図a)におけるスーパーローテーションは130 m/sと、観測(~100 m/s)に比べて速い。昼面のみの合成観測を同化した実験(図1b)ではスーパーローテーションは大きく減速、夜面のみの合成観測を同化した実験(図1c)では、スーパーローテーションは赤道で加速となり、いずれも観測結果と異なる様相を示した。発表では、こうした観測データの空間的偏りの影響を最小限にするべく、データ同化システムにおける各種パラメータを調整した結果なども紹介する。
