講演情報
[AAS14-P03]全国主要都市における強風ハザードに及ぼす気候変動影響★招待講演
*竹見 哲也1、中 七海1、Nayak Sandyarani1 (1.京都大学防災研究所)
キーワード:
地球温暖化、強風ハザード、気候変動、風工学、気候予測、台風
地球温暖化に見られる気候変動の影響により、台風・豪雨など極端気象による風水害の激甚化が懸念されている。特に、人口密度が高く産業経済活動が活発な都市域は、災害リスクが高いため、気候変動への備えが必要である。こういった認識のもと、環境研究総合推進費2-2303「全国主要都市に対する暑熱・強風・雪の気候変動脆弱性アトラスの作成」では、都市型の暑熱・強風・豪雪による災害の発現特性ならびに気候変動影響を評価し、全国の政令指定都市・中核市を対象として、それら災害の脆弱性アトラスを作成することとしている。我々の研究グループでは、都市における強風災害を対象として、気候変動予測データを用いて、全国主要都市における強風ハザードと災害脆弱性への気候変動影響を評価する。これまでは、気象モデルを用いた力学的ダウンスケーリングの手法により、主として西日本において強風災害をもたらした顕著台風を対象として擬似温暖化実験を実施し、2℃上昇・4℃上昇の温暖化影響を定量化してきた。本研究では、大規模気候変動予測アンサンブルデータ用いて、全国の主要都市を対象として、2℃上昇・4℃上昇時の温暖化による強風ハザードの変化を統計的に調べた。用いた気候変動予測データは、「地球温暖化対策に資するアンサンブル気候予測データベース」database for Policy Decision making for Future climate change (d4PDF)である。現在気候の再現実験、2℃上昇ならびに4℃上昇の温暖化予測実験の3通りの気候シナリオでの全球モデルによる実験データである。全国の政令指定都市・中核市の位置に対応したデータ格子点を探索し、その格子点での地上風データを用いた。気候モデルデータには、様々な原因からバイアスが存在する。そのため、地上観測値により、モデルデータのバイアスをクオンタイルマッピングにより補正した。日最大風速は、温暖化が進行するにつれて、全体として、変化なしか減少傾向にある一方、99.99パーセンタイル値のような極端値は、増大傾向にあることが分かった。このような増大傾向は、台風日において99, 99.9, 99.99パーセンタイルといった極端値が増大していたことが分かった。
