講演情報

[O06-03]過去の気候は、未来を語れるか?歴史気候学から考える気候変動★招待講演

*財城 真寿美1 (1.成蹊大学国際共創学部)

キーワード:

歴史気候学、気候変動、過去の気候、気候と社会

近年、地球温暖化や異常気象について多くの情報が発信されています。では、私たちは「過去の気候」について、どの程度知っているでしょうか。歴史を学ぶとき、「その時代の天気はどうだったのだろう」と想像したことはありませんか。
たとえば東京では、江戸時代から現代にかけて、社会や暮らしが大きく変化するとともに、気候や災害の特徴も移り変わってきました。「小氷期」や「地球温暖化」、「ヒートアイランド現象」など、耳にしたことのある言葉の背後には、長い時間の中で積み重なった気候と人間社会の関係があります。
しかし、日本で近代的な気象観測が始まったのは気象庁が設立された1875年のことです。それ以前、気象測器がなかった時代の気候は、どのように調べることができるのでしょうか。歴史気候学は、日記や古文書、古い気象記録、災害の記録など、過去の人びとが残した資料を手がかりに、観測以前の気候を復元しようとする研究分野です。
本講演では、過去の気候がどのように復元されているのかを紹介しながら、過去の気候を知ることが、現在の気候変動を理解し、未来を考えるうえでどのような意味をもつのかを考えます。また、文系・理系の枠を越えて気候変動に向き合う研究のあり方や進路などについても触れたいと思います。