講演情報

[O09-P10]重力可変装置を改良して地球重力を超える★招待講演

*久好 圭治1、谷口 真基1、鮫島 一泰2、中村 英幸3、江菅 純一4 (1.大阪府立今宮工科高等学校定時制の課程、2.大阪府立春日丘高等学校定時制の課程、3.徳島県立富岡西高等学校、4.大阪府立槻の木高等学校)

キーワード:

重力可変装置、微小重力、火星、月、スーパーアース

共同実験を行ってきたわれわれ高校の科学部チームは,重力可変装置を使って実験を進めてきた.火星の重力や月の重力を始め,0G(微小重力)から1G(地上重力)の間の重力を作って様々な実験を行ってきた.今回,この重力可変装置の落下カプセルと上昇カプセル内部の役割を交換して,1Gを超える重力の生成を試みた.
装置の原理はアトウッドの滑車である.落下カプセルと上昇カプセルをワイヤで繋ぎ,装置の上部に設置した滑車で支えている.滑車は直径8cmの小型のものを2つ用意し,1mの間隔で固定してそこにワイヤーをかけた.上昇カプセルと落下カプセルの重量を調節して,落下カプセル内に目的の重力(0G:微小重力〜1G:地上重力)を創り出す.その際,落下カプセルのほうが上昇カプセルより大きな重量となっている.装置の高さは,2.5mほどである.落下カプセルが着床時に,飛び跳ねたりしないよう,また,できるだけ水平の姿勢をたもつように,さらに,落下衝撃を吸収するために,大きめのビーズクッションを用いた.上昇カプセルは,装置上部にナイロン製のネットを張って受け止めた.ワイヤーは網の目の間を通し,触れないように注意した.
このシステムで,落下カプセル内に火星表層の重力や月表層の重力を生成してきた.これまで,この落下カプセル内で目的の重力を生成して実験を行ってきた.今回,この実験を行う空間を落下カプセルから上昇カプセルに変更した.落下カプセル内に発生する重力Gは,重力加速度gとカプセルの加速度aを用いると,G=g−a で表される.一方,上昇カプセル内では,G=g+aとなる.したがって,上昇カプセル内では,地上重力を越えた重力を発生させることができる.
この装置に至る改良の軌跡と生成した1Gを超える重力について報告する.