講演情報
[O10-P02]環境ダンスにおける可視化と不可視なプロセス ——身体実践から捉える生態学的変化——
吉田 駿太朗1,2,3、*飯澤 正登実4 (1.マルタ芸術科学技術大学、2.神戸大学、3.早稲田大学、4.ブラウンシュヴァイク工科大学)
キーワード:
パフォーマンス・スタディーズ、身体実践、可視化、人間ー環境相互作用
Environmental Turn of Dance(ETD)は、欧州連合(EU)の研究助成(Horizon Europe/ERAフェローシップ)を受けて現在実施されている研究プロジェクトである。本プロジェクトは、直接観察や可視化が困難な生態学的プロセスに対して、ダンスや身体実践がいかに関与しうるかを検討する研究プロジェクトである。
学術分野によって同じ言葉が異なる定義/用法で用いられることは多々あるが、「可視化」もその一つである。可視化とは一般に、視覚によって認識できない形式の情報を視覚的属性に変換することをいう。科学や工学においては、特に定量化したデータ(数値・トポロジー等)を何らかの形でプロットすることを指すが、芸術研究においては広くアーティストがアイディアを具現化することを指す。この用法の差異はしばしば対話ではなく衝突を引き起こす。地球科学をはじめとした自然科学は一般に、気候システムや環境動態、非人間的相互作用といった不可視な現象を理解するために、さまざまな可視化技術が用いられてきた。一方で、定量化を経ない—ある意味で"非"科学的な—現象理解もアプローチとしては考えられうる。この両者のアプローチの断絶を架け橋する媒体として本発表ではダンスを取り上げる。そもそもダンスは、身体的知覚や関係的な運動、パフォーマンスの過程を通じて、現象に科学・工学とは異なる仕方で接近する実践である。
本発表では、科学における可視化とアートにおける表象の関係に注目し、環境ダンスを、図像的表現に先行、あるいはそれと並行して機能する「パフォーマティブな可視化」として位置づける。振付タスクやスコア、集団的な運動プロセスの分析を通じて、環境プロセスが、経験的・時間的・関係的な現象としてどのように立ち現れるのかを検討する。本研究は、不可視な環境プロセスをいかに感知し、解釈し、共有しうるのかという問いに対し、視覚的・データ駆動型モデルを補完する学際的視座を提示するものである。
プロジェクトウェブサイト:https://www.etd-project.com/
本研究プロジェクトは、HORIZON-WIDERA-2023-TALENTS-02-01(ERAフェローシップ)プログラムの助成を受けて実施されている(助成契約番号:101180719)。
学術分野によって同じ言葉が異なる定義/用法で用いられることは多々あるが、「可視化」もその一つである。可視化とは一般に、視覚によって認識できない形式の情報を視覚的属性に変換することをいう。科学や工学においては、特に定量化したデータ(数値・トポロジー等)を何らかの形でプロットすることを指すが、芸術研究においては広くアーティストがアイディアを具現化することを指す。この用法の差異はしばしば対話ではなく衝突を引き起こす。地球科学をはじめとした自然科学は一般に、気候システムや環境動態、非人間的相互作用といった不可視な現象を理解するために、さまざまな可視化技術が用いられてきた。一方で、定量化を経ない—ある意味で"非"科学的な—現象理解もアプローチとしては考えられうる。この両者のアプローチの断絶を架け橋する媒体として本発表ではダンスを取り上げる。そもそもダンスは、身体的知覚や関係的な運動、パフォーマンスの過程を通じて、現象に科学・工学とは異なる仕方で接近する実践である。
本発表では、科学における可視化とアートにおける表象の関係に注目し、環境ダンスを、図像的表現に先行、あるいはそれと並行して機能する「パフォーマティブな可視化」として位置づける。振付タスクやスコア、集団的な運動プロセスの分析を通じて、環境プロセスが、経験的・時間的・関係的な現象としてどのように立ち現れるのかを検討する。本研究は、不可視な環境プロセスをいかに感知し、解釈し、共有しうるのかという問いに対し、視覚的・データ駆動型モデルを補完する学際的視座を提示するものである。
プロジェクトウェブサイト:https://www.etd-project.com/
本研究プロジェクトは、HORIZON-WIDERA-2023-TALENTS-02-01(ERAフェローシップ)プログラムの助成を受けて実施されている(助成契約番号:101180719)。
