講演情報

[22p-12J-4]Si酸化における界面から酸化膜へのSi放出障壁高さの理論検討

〇影島 博之1、秋山 亨2、白石 賢二3 (1.島根大、2.三重大、3.名古屋大)

キーワード:

Si酸化,Si放出,第一原理計算

SiO2/Si界面はSi酸化によって形成され、伝統的なSi MOSFETのゲート絶縁膜/チャネル界面に用いられるだけでなく、ALDによって形成されるhigh-k/Si界面にも否応なく僅かに現れるものと考えられる。しかも将来デバイスとして期待されているSi電子流体効果素子や量子コンピュータ用Si量子ビットでも重要な役割を果たしている。このため、原子レベルからSiO2/Si界面の形成機構を解明することは、大きな社会的インパクトがある。これまでの研究によると、Siの酸化中には界面からSiが酸化膜中に放出される。我々は第一原理計算を用いて実際にどのような原子配置をとりながら拡散していくのか、そのパスの同定と界面Si放出の妥当性の確認に成功した。そこで今回は、さらに放出過程の障壁高さを第一原理計算から同定し、拡散定数の評価を行った。