講演情報
[22p-21C-1]InGaN表面においてバンドベンディングがキャリア寿命に与える影響
〇市川 修平1,2、松田 祥伸3、道上 平士郎1、船戸 充3、川上 養一3、小島 一信1 (1.阪大院工、2.阪大電顕センター、3.京大院工)
キーワード:
表面再結合,InGaN,二光子光電子分光
半導体光デバイスやパワーデバイスにおいて、近年キャリア輸送特性に関する研究が盛んに行われている。とくに表面再結合過程の定量評価は、微小デバイスの設計において極めて重要である。我々はこれまでに、電子の脱出深さを利用することで表面を切り分けたキャリア寿命評価が可能な、「時間分解二光子光電子分光法(Tr-2PPE)」を使用して、GaAs (110)表面において高速な再結合寿命(~73 ps)の評価が可能であることを示してきた。一方で、InGaN (0001)表面では、数ナノ秒程度の比較的長いキャリア寿命が観測され、バンドベンディングが表面再結合を抑制している可能性について指摘してきた。そこで本研究では、InGaN表面に対するTr-2PPE測定を通じて、バンドベンディング量を変化させた際のキャリア寿命を評価したので報告する。