講演情報
[23a-12F-1][第8回薄膜・表面物理分科会奨励賞受賞記念講演] 1サイクル以下の中赤外線を用いた時間分解走査トンネル顕微鏡法の開発
〇嵐田 雄介1 (1.筑波大数理)
キーワード:
走査トンネル顕微鏡法,超高速現象,遷移金属ダイカルコゲナイド
光の1周期よりも時間幅の短い光パルスを走査トンネル顕微鏡(STM)に照射すると、1方向にのみトンネル電流を駆動することが可能となる。本研究では1サイクル以下の中赤外パルスを用いることで29 フェムト秒の時間分解能を持つSTMの開発に成功した。これにより光励起直後の層状半導体MoTe2のトンネル電流の超高速変化からバンドギャップ収縮を観察した。この技術を用いることで表面の超高速現象を調べる重要なツールとして期待できる。