講演情報
[23p-12G-9]ルチルTiO2表面下での酸素空孔の存在分布
〇加藤 弘一1、福谷 克之1 (1.東大生研)
キーワード:
酸化チタン,酸素空孔,光触媒
アナターゼ、ルチルなどTiO2はバンドギャップが大きいため、光触媒反応を実用化するには、酸素欠損などでギャップ中準位を形成することが必要であり、太陽光のうち7割近くを活用することができる。そこで、TiO2表面下で酸素空孔がどのように存在しうるかが重要であり、酸素空孔が表面下でどのような位置で安定であるかを理論的に解明することを試みた。表面下において酸素空孔を配置して各層でのエネルギー安定性を比較し、バルク中での酸素空孔の安定性とも比較した。酸素空孔は深い位置になるとエネルギーがやや下がる傾向があるものの、バルク中での安定性と大きな差がないことが分かってきた。このため、表面で生成された酸素空孔は広く分布していくと想定される。