講演情報
[23p-13N-1]NiCo2O4薄膜における全光型スイッチング
〇高橋 龍之介1、大河内 拓雄2、菅 大介3、島川 祐一3、和達 大樹1,4 (1.兵庫県大院理、2.兵庫県大高度研、3.京大化研、4.阪大レーザー研)
キーワード:
超高速,レーザー,磁化スイッチング
Niにおける超高速消磁は1 ps以下で起こり、光磁気デバイスへの応用が注目されている。光パルスにより磁化の反転を引き起こす現象は磁場を使わずに光のみで引き起こされ、全光型スイッチング(AOS)と呼ばれ、磁性元素を2種類以上含む磁性体において観測されてきた。各磁性材料におけるAOSはそのスイッチングの速さ、生成される磁気ドメインの構造において多種多様であり、材料設計を目指し、各物質におけるAOSメカニズムの解明が重要な課題である。我々は酸化物で垂直磁気異方性を示すNiCo2O4薄膜が、酸化物で化学的な安定性、室温でフェリ磁性を示す性質に着目し、この物質におけるAOSを探索してきた。サブピコ秒、サブミクロンの非平衡状態と生成される磁気ドメイン構造を調査し、この物質において0.4 psの超高速消磁と380K以上におけるリング状に現れるAOSを観測した。